修行開始!なんの修行?答えろ!
暗転
せんべい布団から、起き上がる!
ここはどこだ!
時間は夜だ!それはわかる!
にゃーご。
目の前に白猫。なんだここは?
普通の和室。畳七畳。襖の隙間から、灯りが漏れる。
開ける。
そこに毛一本もないハゲが印象に残る和服姿の老人が三毛猫を抱いて、座っていた。
「よう!若者!さっき、わしの前で行き倒れてきたから、保護してやったぞ!ここはわしの家じゃ!」
おれに当て身をあてて、気絶させてたのだろう
「バカヤロー、そういうのを拉致監禁というんだ!訴えてやるぞ!」
「ふぉふぉふぉ! 若者は気がはやいのう!」
そういや、おれの名前をなぜ、知っている!
「葛木のバカに頼まれたんじゃよ、きっと尻尾をまくとな」
「あんたが監視か!」
「そうじゃよ?最初から見てておったよ」
じじいはよくしゃべった。あの程度ではパンツを盗もうとは百年はやいわい。
ポン刀一本でびびってどうする。わしの若い頃は、機関銃相手でもブラを盗んでたわ。
ぜんぜん、なっとらん!痴漢道とはつらくみじめでけわしいものなのじゃ!
おまえ、わしの弟子となれ。鍛え直してやろう!
普段はわしは忙しいのだが、今週はひまでひまでたまらん!
断ってもいいぞ?ここは温泉旅館としてもちょっと有名でな?
宿泊代三万円いま払えるか?
「いえ、払えません。お師匠様、弟子にしてください」
おれは土下座して、すべてを認めた。
神様仏様、なんの縁があって、痴漢道を極めるために忍者修行をしなきゃいけないのでしょうか?ええ・・・答えはあっても、いまは教えないでください。
ちょっと、いまの自分が可笑しすぎて、腹がよじれそうです。
どうしてこうなった?
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