第ニ回 犬で猫でナマケモノ
会話のタネに「似ている動物」がある。私がよく言われるのは犬と猫だ。
「犬は素直で従順、猫はわがままで気まぐれ。真逆じゃないか!」
その通りだ。実際私もそう思うし、さらに不可解なのがこの答えをそれぞれ別の人が言うならまだしも、一人の人間が「犬か猫に似ている」と言うこともあるのだ!どういうことか全くわからない。
この不思議な現象について恩師(十年以上の付き合いがある空手の先生)に尋ねてみた。曰く
「紬の見た目を表現している人は猫で、中身を表現している人は犬なんだろうね」と。
ふむ、なるほどなるほど。つまり「犬か猫」と私を評したあの子は両面から返答してくれたということか。なんとも律儀。
私の名前には「イヌ」の文字が入る。「犬」と答える子たちはそのイメージに引っ張られているのだろうと思っていたが、そういうわけではなく、むしろ私の中身を表現していたということに感動した。
私は人を動物に例える時、見た目から例える。中身から例えるだなんて思いつきもしなかった。動物の性質なんて多くは知らない。
しかし、このエッセイの題名を考える時には自分の性質を動物に例えて名付けた。『ナマケモノ日記』
私は怠け者です。部屋は汚い、三日坊主で、寝るのが好きで、夏休みの宿題は新学期直前に心臓と脳をフル回転させて終わらせるタイプ。最低最悪、嫌気がさすし、こんな奴に付き合ってくれる友人は本当に優しい。
そして私はナマケモノが好きです。単純に可愛いと思うのですが、あまり理解されることはないけれど。どう見ても長すぎる爪!腕!ヤシの木の表皮みたいな毛!顔!!可愛いと思う。
人が思う似ている動物と自分が思う似ている動物のギャップは面白い。思った以上に私は客観視が出来ないらしい。もしくは友人が私を知らない。一緒に楽しく居られればなんだっていいのだけれど。
そんなこんなでさようなら。
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