ナマケモノ日記

糸吉 紬

第一回 爪切りと影

本当に人にすべき質問は好きな色や食べ物などではなく「爪切りを選ぶ基準は何ですか?」「最後に影をまじまじと見つめたのはいつですか?」これである。


河野裕の『階段島シリーズ』で読んだ話だったと思う。

私が自分の日常思うことを書こうと思ったのはこの言葉に由来する。「私は何者か」なんて言うと大げさだけど、概要はそうだ。つまり、プロフィールに収まらない部分の自分を知りたい、記録したい。そういうことです。


冒頭のあの言葉を言ったのは誰だったっけか……七草か100万回生きた猫のはずだけど。(ピンとこない人は是非『階段島シリーズ』を読んでいただきたい)

とにかく彼のアドバイスに倣おうと思う。

「爪切りを選ぶ基準は何ですか?」私はまだ学生で、親に養ってもらっている状態なので爪切りを買ったことがない。なのでこれは想像だけど、爪切りというのは刃物に分類されると思うので、100均はちょっとなあ……。コンビニ、薬局、無印良品でなるべくシンプルなものを買うんだろう。

「最後に影をまじまじと見つめたのはいつですか?」これに関しては全く覚えていない。印象深いのは小学生の時、国語の授業で扱った「ちぃちゃんのかげおくり」の中にでてくるかげおくりを実践した時のこと。それが最後かは……わからないけど。私は暇だと空をよく見ているので影を見るということがあまり無いのかもしれない。

これらのプロフィールにならない部分が大切なのは、そこに思想や哲学があるかららしい。たしかにそうなんだろう。自分の思想が見てとれたらこの日記も面白くなるかもしれない。問題は三日坊主の私が続けられるかということで……。頑張るしかないかな、人間最後は気合と努力。張り切って行きましょー!えいえいおー!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る