シゲと結衣

シゲと結衣

シゲの事

改装された三ノ宮駅は、ホームの上にも飲食店ができ、地下に潜り民営化され阪急阪神グループの子会社化されたこうべメトロと三宮駅を共有化したので、空いたスペースに、こうべそごうを核テナントとした駅ビルを作った。

その日チェックアウトを待つロビーで2組のカップルが鉢合わせしたのは、午前9時であった。

「おお、一豊やん」

「あー結衣ねー」

「一豊、シゲさん、シゲさん、うちがシゲとの事書いた時に作画のアシストプログラム作ってくれた幼馴染の一豊くん」

「シゲです」

「年間1万5千人の女性を癒した、握手の達人、47グループ初の男性メンバー、株式会社バート取締役第二販売部部長、半年先まで予約の取れない上級鉄道送迎士ですよね」

「よくご存知で」

「シゲさん、結衣、こちら海上自衛隊防人艦隊あかしや艦長大谷杏奈1佐」

「大谷1佐です、お噂は予々」

順番に4人が握手した。

「流石に達人の握手は癒されます」

一豊が言うと

「一豊なんで自衛隊の制服着てるん?あんたHAIの社員やろ?」

結衣が突っ込む

「いや、ミサイルやら戦闘機やら護衛艦やらお前は自衛隊の秘密を知り過ぎとるって事で、自衛隊のAIが、予備自衛官にしないと危ないと判断して、俺と朱里姉が訓練浮きさせられて、特務2尉に任命されたんやけど、遂に出動の命令が出たわけよ」

「ははぁんそれで、艦長さんのお胸の病気を一豊が急いで癒したってわけね」

「そう言う事」

「大谷艦長、少しへたれなとこもありますが、プログラマーの腕は確かですんで、よろしくお願いします」

「こここちらこそ」

「所で、結衣ねー」

「どないした?」

「朝からこの駅変な感じしない?」

「やっぱりあんたも感じとったか?」

「うん」

「変な感じって?」

「多分、例のテロリストのなんかがこの駅におるきがするねん」

「テロリストのなんかって?」

大谷が詳細を、シゲに話した

「駅は鉄道送迎士の持ち場なんで、探してみます」

「探すって?」

とそこへ、2人を迎えに来た自衛隊の4人が着いた。

「大谷艦長お迎えにあがりました、長沢2曹であります」

「ご苦労」

大谷が敬礼した。

「所で、我々への防衛出動は、発せられているか?」

「本日ふたまるまるまるに」

「では、銃は携帯しておるか?」

「B弾装備の銃を携帯しております」

「では、2班に別れ、ホームの外国人を中心にテロリストの捜索にあたれ」

「了解しました」

「お2人も探していただけますか?」

「わかりましたか」

5分としないうちに連絡が入った

「艦長、4番ホームにて、織田ナナ海士が、ロシア人に職質したところ、人質にされてしまいました」

「おいおいまじかい、警察に連絡、4番ホームに迎う」

「結衣、どうする、オレはいかなあかんけど、オマエは普通の一般人やこんでもええなんで」

「シゲが撃たれたら、治療せなあかんからついて行く、ウチが撃たれんよう、守ってや」

「よっしゃほないこ」

ホームでは、かなり興奮した、ロシア人が近づいたらこいつを殺すと銃を構えてした。

西側から周りこんだシゲと結衣は犯人の後ろ側、艦長と部下、一豊が犯人と対峙していた。

「オレは、スタジアムに行くはずだった!オレは取り残された」

A Iの自動翻訳が、彼のロシア語を正確に翻訳した、

「テロはスタジアムを狙っているのか?」

艦長が問いかけると

「そうだ、もう手遅れだ、今から警察を向かわせても間に合うまい」

モニターしていた、CICの高橋准将、神戸市警察本部長らが急いで指示を出した。

「シゲさん、銃はお持ちですか?」

大谷が、今更聞いてきた。

シゲと結衣は、本部長の指示で、交番に装備されていたライフルと、KCPと書かれた、特殊部隊が着る制服に着替えていた。

「ライフルあります」

「訓練の経験は?」

「陸自と市警察でかなり積んでいます」

「そこから、犯人と人質を同時に撃てる自信ありますか?」

「99%当ててみせます」

「では、カウントダウンします、5、4、3、2、1 撃ち方始め」

ダンダンダン!

2回銃声がして、6発の銃弾が犯人の頭、腕、腰、、人質の肩、足、腰に命中し

2人の衣服が真っ赤に染まって倒れた。

「確保!」

大谷が叫ぶと、自衛官が犯人を拘束した。

「こここ殺したの?」

青ざめた顔で結衣が聞いた。

「命中したら、赤い塗料が破裂して犯人を驚かせる麻酔弾だよ、寝てるだけ」

「あー良かった、けどシゲの射撃かっこよかった惚れ直した」

「おおきに、人撃つの3回目やから、びびった」

「後2回は?」

「訓練で撃った、殺さないとわかっていても嫌なもんだね」

「あの状況じゃ仕方ないけど、こんな状況でまだ警察官来ないなんてどうにかしてる」

「花火大会にテロリスト入れない警備で、えらいことになってるらしい。」

「シゲさんお見事でした、私たちはこれよりミッションで東シナ海に向かいます、しげさんは、スタジアムに急いで下さい、メンバーのコンサートに3万人が集まっていると情報が入ってます」

「地下鉄で向かいますでは」

警察官が犯人を逮捕して、撃たれた自衛官は目が覚めて、神戸空港に向かった。

「今度はどないする?ここよりもっと危険があるけど」

「そら行くしかないやろ、ウチはシゲの守護神やさかい」

「さよか、制服も似合ってるで」

「何着てもにあうねんうち」

「せやな、急ご」

2人はKCPの服のまま和田岬のスタジアムに向かった












  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る