第33話田中1-6

事務所へ行き、シフト表を確認するとそこには本当に私の名前はなかった。

正確に言うと名前がないんじゃなくて、書いてあった私の名前にバツじるしがついていた。

その紙の写メを撮る。



「ははっ!!!自分がクビになったシフト表を写メで撮るなんてオカシな人~。

やっぱり非常識な人ってやる事が違うね~。

後ろで小西さんが笑っていた」


・・・・きっとこの人もアイツ等と共犯だ。

一緒になって私の事をこのお店から追い出そうとしてる。



「あー・・・・・、田中さん勝手に入ってきちゃったんだ。

まぁ今日は仕方がないか。

本当はクビになった人は事務所に勝手に入ってきちゃダメなんだけどね~」


この声は高谷さんだ。


「今日は特別ロッカーの荷物を片付ける為にここに入るのは許可するけど、これからは勝手に入って来ないでね」


小西さんと目を合わすと笑っている。



「あの・・・クビってどういう事ですか?

私は無断欠勤してないですよね?

あの時佐藤さんと高谷さんの2人にお休みの事確認したはずです!」


「そうだっけ?覚えてないなー」


「とぼけないで下さい!あの時私に嫌味言ってたじゃないですかっ!」


「嫌味?あれは嫌味じゃなくて、田中さんの悪い所を指摘したんだけど。

それに今のも副店長の俺に対して取る態度じゃないよね?

そういう反抗的な態度ばかり取るからクビになるんじゃないかな?」


「反抗的な態度って・・・・・。

今まで理不尽な仕事を押し付けられても、全部黙ってやってきたじゃないですか!」

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