第28話田中1-1

「今週の出勤はたったの2日?!先週も3日しか無かったしどういう事・・・」


シフト表を見て、ガックリ肩を落とした。

店長にこの前シフトを増やして欲しいって話をしたばかりなのに、

「シフトを決めるのは高谷の仕事だから」

って言って取り合って貰えなかった。


この店って変だよね。

店長が一番偉いはずなのに、副店長の2人の方が威張ってる。

店長の威厳がないっていうか。



私の今日の仕事は・・・・・・、外の草むしり?何これ。

この暑い中、私一人だけ外で草むしりって。

昨日は8時間永遠トイレ掃除をさせられたし・・・・・・、これってやっぱり嫌がらせを受けてるんだよね。


制服に着替えて副店長の2人にご挨拶へ向かった。

今日は店長はお休みの日。



「おはようございます。今日の仕事はー・・・」


「あぁ、田中さん。おはよう。

今日は草むしりだから、さっさと外へ行って」



・・・・・やっぱり草むしりなんだ。



「あの・・・・次の出勤日なんですけど用事があって休みを希望してたんですけど・・・・」


「そうだっけ?」


「はい、・・・なので別の日の出勤と交換して貰いたいんですけど・・・・」


「それは無理。あれで決定したから休みを移す事は出来ないよ。

その日、代わりに小西さんに出て貰うよう頼むから、別に休むのは勝手だけど」


「それじゃあ今週は1回しか出勤にならないから、小西さんと出勤日交換しても良いですか?」


「それはダメ」


「どうしてですか?私が直接小西さんにお願いするので・・・」


「小西さんは家庭があるんだから、田中さんの我が儘でシフトを変更なんて出来ないよ」



我が儘って・・・・。

こうなったのも、シフトを作った高谷さんの責任なんじゃないの?

話しても無駄か。

会話するのを諦め、草取りに使う道具一式を持って店を出ようとした時



「役立たずのブス」


背後から聞こえてきた。

いつからこんな扱いを受けるようになったのか。

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