第26話小西 由佳子2-7

今日もいつものホテルで密会。

私はいつものようにタバコに火をつけると、高谷は手で煙を払う仕草をした。



「なんかさー・・・、昨日店長に言われたんだよね。

もう少し田中さんを店長と佐藤のシフトと重ねろって。

これ・・・・・どういう意味だと思う?」


「ふーん・・・そうなんだ」


あぁ言ったんだね。

例の話。



1週間前。

クソ女に 高谷が露骨に自分とクソ女のシフトを重ね合わせている事 を、メールで教えたんだった。

メールを送信したら、いきなり着信があって高谷に好かれるのが怖いってビビってたんだったっけ。

マジ、ウケる。



「なんかさー・・・・・、実はこの前田中さんに相談されたんだよね」


「何を?」


「高谷さんの事・・・・」


「ん?俺のこと?」



食いついてきた・・・・。



「結婚を考えてる彼氏が居るのに、高谷さんに付きまとわれるのは困る。

そんなつもりじゃなかった・・・って」


「何それ?彼氏が居るって・・・・。

この前聞いた時は居ないって言ってたのに」



ばーか。



「彼氏居ないって言ったのは嘘だったみたいだね。

ほら、アレ。結婚する前に他の男とも遊びたいって奴じゃない?きっと。

それが高谷さんが本気で口説いてきたからびっくりしたみたい」


「なんだよそれ・・・・」

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