第17話小西 涼介1-2

「母さんー。新しいサッカーシューズが欲しいんだけど・・・・」


ボロボロになったサッカーシューズを片手に持ち、母に話しかける。



「え?シューズもうボロくなったの?

いいよ、買ってあげる」


「やったー!」


言ってみるもんだ。

こんな穴あきシューズなんて、履いてたら恥ずかしいしね。


俺が喜んでいると、奈々葉も普段持ち歩いている布製のバッグを持ってきて・・



「ママー!奈々葉のバッグも穴があいちゃって・・・・」


と穴が空いた部分を母さんに見せる。

すると、



「何?穴ぁー?!それが何?これ位大丈夫でしょ!

くだらない事言わないで!」


奈々葉を軽く突き飛ばした。



「でも、お兄ちゃんにはシューズを買うって!

だから奈々葉も・・・・」


「お兄ちゃんは学校で使う物なの!

アンタは学校に行ってないし、まだ使わないでしょ?

くだらないことでグダグダ言わないで!」


奈々葉からバッグを取り上げるとソファーへ投げつけた。

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