第16話小西 涼介1-1

家に大量のダンボールが毎日届く。



「ママこれ何が入ってるの~?」


奈々葉が興味津々にダンボールの方へ近づくと、



「触っちゃダメ!あっちへ行ってなさいっ!」


母さんは怒鳴り散らす。



「これはね。ママいつまでもキレイで居る為に必要な物なのっ!

壊れたら大変なんだから、絶対触らないでよ!

パパが帰ってくる前に片付けないと・・・・・」


母さんはいつも大量に来たダンボールを、父さんが帰ってくる前にはキレイに片付ける。

まるで荷物が届いたことを隠しているかのように。



「荷物が届いたこと、パパには内緒だからね」


ママは毎回俺たちにそう言っていた。

中身はいつも似たり寄ったりな服やバッグとかばかり。


どうして同じような物を毎日買い漁るのか?

何故父さんには内緒なのか?


俺にはわからないや。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る