第3話小西 由佳子1-3

子供達に朝食を食べさせる。


「さっさと食べなさい!時間ないんだから!」


旦那の分はなし。

食べたければ自分で炊飯器からご飯をよそれば?

私は忙しいんだから!



子供達を学校へ送り出した後は、食器を洗い軽く掃除をして職場へ。

下の子が小学校へ進み手がかからなくなった辺りから、パートを始めた。

パートを始めた理由は単純にお金がないから。

ママとはいえ持っている物はブランド物でオシャレじゃなくちゃ笑われる!

バカにされるなんて許せない!

このご時世、買い物なんてスマホで簡単に出来る。

あれも・・・・これも・・・・と買っていき、気づいたら通帳はマイナスになっていた。



「・・・・金がない・・・・・」



・・・ため息しか出ない。

買うのを我慢すれば良いんだろうけど、持っている物に妥協は出来ない。

ダサいなんて思われたくない!




メイクをして着替える。

そしてバッグの中に昨日買ったチョコを入れると、家を出た。



家事やってパートにも出てあげてるんだから、少しくらい私にも楽しみがあっても良いよね。

ママだって女性なんだから。

キモイ旦那と手のかかる小生意気な子供の世話だけで終わる人生なんてごめんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る