第4話小西由佳子1-4

「おはようございますー」


まずは店長へご挨拶。

30代後半・独身。

お金はありそうだけど、クソがつくほどの真面目。

良い人ではあるんだけど面白みはないし、きっとこの人は私の事を理解出来なさそう。



続いて、副店長佐藤へご挨拶。

30代前半・独身。

まぁまぁ冗談は通じるけど、神経質。

喋ってて面倒くさいからパス。



残るは・・・・・。


同じく副店長の高谷。

20代後半・独身。

最近転勤してきた。

聞いた話によると彼女と別れたとか。

性格はクソがつくほどの自己中心的。

店長よりも威張っている、裏番長。

だがそれがいい。

この人に取り入れば、私はこの店で天下を取れる。

自分の思い通りに物事を回せる。


・・・・・・・この人に決めた。




「おはようございます」


バックルームで一人作業をしている高谷へ声をかけた。



「今日は何の日かわかりますか?」


「あぁ知ってる、バレンタインデーでしょ。

小西さん、ちょっと聞いてよ。

雇ってあげてるのにさ、誰も俺にチョコくれないんだよ?

失礼だと思わない?」


・・・相変わらずの横暴な考え。

こういう考え、超大好き。

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