第131話 やっぱり俺は殺される?
女子全員海へと歩いて行って海に漬かってクールダウンする。
動いていない筈のみらいと三郷先輩まで……って。
「三郷先輩、義足は海に漬けて大丈夫なんですか?」
「ヒサシゲが後でオーバーホールするから気にせず使えって言ってたです」
「電気使っていればやめたほうがいいと思うけれど」
「完全魔力駆動です。魔力はヒサシゲに充填してもらったです。1週間持つです」
成程。なら心配無用か。
というか動力まで後台先輩依存なのかこの機械。
1週間分持つ程の魔力を注入しておいて後台先輩自身は大丈夫なのだろうか。
魔族だしそれ位余裕な魔力があるのかな。
色々疑問はあるが考えてもしょうがない。
俺はエアストリームに戻り短パンとTシャツに着替える。
脱いだ衣類一式は異空間を使って寮の俺の部屋へとぶん投げる。
これならさっきより遥かに涼しい。
このまま泳いでも大丈夫だし。
戻ったところで訓練は再開となる。
「では今度はみらいが佐貫君を指揮、私が他の3人を指揮で模擬試合をするです」
えっ、俺は聞いていないぞ。
「佐貫君の性能はいままでの模擬戦でわかってるですよね。神眼の近未来予知機能も使えば3人と互角以上に戦えるのも実証済みです。まあ万が一瀕死の重傷を負っても佐貫君なら今年中には復活するし、気にせずやってみるです」
「了解なのです」
おいおい大丈夫か。
というかコレ俺の死亡フラグ確定?
長袖長ズボン脱ぐのは早すぎた?
「それではそろそろ始めるです」
三郷先輩の無情な宣告。
俺は武器としてはあまりに頼りないエアーソフト剣を構える。
開始とともにみらいの指示が飛んだ。
『秀美が来たです。Z3-3へ下がるです』
俺は言われた通り下がる。
『秀美方向変えたです。Z2-3下がるです』
言われたように避ける。
『更に秀美とユーノも来るです。ここはむしろX1+5X2+2全速前進で左のユーノ打つです』
思ったよりも確かで確実な指揮。
みらいの指揮管制、大分上達したようだ。
俺は言われた通り前進。
長物扱い故にすぐに体勢を変えられない松戸の懐に入る。
その途端。
『まずいです逃げるです!』
そう言われた時には遅かった。
松戸の体と長剣で逃げる方向をふさがれた状態で綾瀬がすぐ背後に出現する。
他の異空間への移動も間に合わない。
綾瀬の短剣が俺の背を突く。
綾瀬が手加減してくれていたのがせめてもの救いか。
「まずはこれで1本です。ちょっと甘いですね」
「うー、まだまだなのです。佐貫が動けなくなるまでやるです」
おいみらい、やっぱり俺を殺す気か。
そんなこんなで訓練は続く。
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