グーシー

グーシーは一日の大半を死刑執行場で過ごしていた。そして1日中死刑囚の顔を見て笑っていた


死刑囚はマイル国城地下の真っ暗の死刑執行場に閉じ込められている。

両手は手錠で繋がれている

首は鎖で縛られていて犬のような姿で座っている。

その姿の死刑囚に

「ねぇ、人殺しでも死ぬ時って怖いの?」

グーシーが聞く


「あぁ怖いさ。お前も俺の立場になる時があれば死の恐怖が分かるさ」

死刑囚はグーシーの純粋な目を睨みながら言った


「へぇ。死刑囚なのに偉そうな口調じゃん」

グーシーは死刑囚の顔を右手で優しく撫でた


「あまり調子に乗るなよ。お前みたいなクソガキ一人殺すなんて容易い事なんだぞ?」

死刑囚が怒鳴ると


「調子に乗ってるのはどちらでしょうか?」

グーシーは左手に持っていた彫刻刀を死刑囚の眼球に突き刺した。


「グァァァァ」

死刑囚は両目を血だらけにしながら叫んだ


その叫び声を1階の図書館で聞いたアレンシアは

「お姉ちゃん、また死刑囚にイタズラしたのかな… 」

アレンシアは普段立ち入り禁止にされている地下に恐る恐る近づいた


そして地下の階段を下ろうとした時グーシーが地下から上がってくる音がした


「お姉ちゃん!今日は死刑囚と何して遊んだの?」

アレンシアが小声でグーシーに聞くと


「にらめっこかな?」

真っ赤に染まった服と左手にはどす黒い赤色の彫刻刀を持ちながら返事をした


「お姉ちゃん今度私も死刑囚と遊んでみたい!」

アレンシアが笑顔で言うと


「アレンには少し早いんじゃないか?」

グーシーはそう言うとポケットから取り出したハンカチで彫刻刀を拭き始めた

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