ロビー

城に帰り着く前にアレンシアはロビー執事と会った。

「アレンシア大臣、お姉様はお元気でしたか?」

ロビーの突然の質問に対しアレンシアは

「姉は元気でしたよ。いつか国に戻って来たいとも言ってましたよ」

アレンシアがロビーにそう言うと

ロビーが

「失礼ですがお姉様はもう国には戻れません」

と言うと

「なぜ?姉は国を良い方向に持っていこうとしただけですよ。国の事を一番に考えていたはずの姉を追い出してまで作りたかったのがこの世界ですか?」

アレンシアがロビーの目をみながら言った。


「アレンシア大臣それはどういう意味ですか?国王様が作られているこの国の現状に不満があるのですか?」

ロビーが声を荒らげながら言うと


「あの国王では他国になめられても仕方ありません。法律も覚えていない幼い餓鬼に何が出来ると言うのですか?」

アレンシアも声を荒らげながら返答した


「国王に対して餓鬼と言うなんて。お姉さんとどのようなお話をしてきたのか分かりませんがアレンシア大臣やお姉様の二人が政権を取り返す日は絶対に来ませんから。それを理解したうえで城に戻って下さい」

ロビーは目を充血し、顔は真っ赤になりながらも言った。


「分かりました、先程は餓鬼と言ってしまい申し訳ございません。少々冷静さに欠けてましたね」

アレンシアはロビーとは違い冷静な口調で言った


「あ…」

アレンシアはロビーに一つだけ言い忘れをしていた


「何ですか?」

ロビーは機嫌を悪くしながらもアレンシアの言葉に耳を傾けた。


「来年度から軍事予算や軍隊導入するのでよろしくお願いしますね」

アレンシアは今日一番の笑顔でロビーに伝えると

ロビーの返事を聞かないまま城へと戻って行った

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