雪まつりなんだけど!

マイル国は日本とは真逆の真冬だった

しかし、マイル国城は暖かく季節を感じることは出来なかった


「アレン、私したい事があるんだけど!」

国王は仕事中で忙しいアレンシアを呼び止めた


「国王どうしたのですか?今日はマイル国雪まつりの準備で忙しいのですが」

アレンシアは明らかに嫌そうな目で国王を見た


「雪まつりなんてどうでも良いんだけど!」


「国王、国民は年に1度の雪まつりを楽しみに待っているのですよ。それなのに国王が雪まつりを楽しまないなんて損ですよ?」

アレンシアは雪まつりのパンフレットを見ながら言った


「雪まつりなんて寒いだけなんだけど。あんな祭り行きたくないんだけど!」

国王は半泣きでアレンシアの持っていたパンフレットを投げ捨てた


「じゃあ国王は何をしたいのですか?」

アレンシアはため息をついた


「YouTubeをやりたいんだけど」


アレンシアは手に持っていた花瓶を地面に落とした


「な、何を言ってるのですか。YouTuberなんて面白くもない黒歴史になるだけですよ」

アレンシアは異常な早口で答えた


「YouTuberになって人気者になりたいんだけど!アレンもYouTuberにならない?」

国王は自前のカメラをアレンシアに向けた


「国王。私達は国を背負ってるんですよ?そんな大臣や国王がYouTuberになったら国民はどう思うと思いますか?」


「チャンネル登録しようと思う!」

国王は自信満々に答えた


「国王はアンチに耐えられますか?」

アレンシアは落ち着いた声で聞く


「無理なんだけど」


「え?」

アレンシアはついつい聞いてしまった


「無理なんだけど!アンチなんか死んだらいいと思うんだけど!!」

国王はそう言うと泣きながら何処かに消えてしまった


「アレンシア様、国王を追わなくていいのですか?」

ドリーが不安そうに聞いてきた


「いいですよ。30分後には笑いながら遊んでますよ」

アレンシアはそう言うと雪まつりの準備を始めた

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