家出なんだけど!

アレンシアは、またも悩まされていた

なぜ悩んでいるのかと言うと城の前にリュックサックを背中に背負った国王がいるからだ。


「国王、今日は遠足ですか?」

アレンシアは国王の目線にあわせて言った


「家出なんだけど」

国王は一言そう言った


「え?」

アレンシアは何を言っているのか分からなかった


「国王遠足ですか?」

聞き間違えかもしれないのでもう一度聞いた


「家出なんだけど!」

国王は少し怒りながら答えた


「家出なんてダメです!国王なのですから城にいるのが役目です」

アレンシアは少し怒りながら国王のリュックサックをつかんで城に戻っていく


「いやだ!!家出する!城からでたいんだけど!!」

国王は泣きながら言った


「でも、、家出してもどこに行くのですか?」

アレンシアは呆れながら聞いた


「あの家を城にするんだけど!」

国王は城から見えた一つの家を指差した



「国王、家出とは新しい城を見つける事ではないのですよ?」

アレンシアは優しくそう教えた



「違うの?」

国王は少し驚いていた



「国王、、、そのような事も分からないのですか?」

ため息をつきながらアレンシアは聞いた


「国王だから知らないんだけど」

国王は顔を真っ赤にして言った


「なんでも国王のせいにしないで下さい」

アレンシアは怒った


「国王である前に一人の女の子なんだけど」

国王は自信満々に答えた


「どこでそんな言葉覚えたのですか?」

アレンシアは少し驚いて聞いた


「ロビーに聞いた!!」

国王は少し照れながら言った



ロビーは後から叱らなくては、、、

アレンシアの仕事がまたひとつ増えた

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