異世界の便利屋さん！

記憶のカケラ

　あれ？ここ見覚えあるような・・・？

　この通りも家も・・・。確かここの家の前通ったら犬がいて

「バフッ！」

　やっぱり知ってる場所だ・・・。

「店主が帰ったぞーっと」

「従業員もいっしょでござるってあらら、寝てるでござるか」

「ほっとけ、仕事の話すっぞー」

「何でござる？事業拡大でござるか？」

「事業拡大でござる〜」

「腹たつ真似でござるね。で、何するつもりでござる？」

「倉庫業でもしようかと思ってな」

「入れるものは？」

「大きいものから小さいものまでなんでも」

「大きいものをどう運ぶでござるか」

「人力で。と言いたいがまあ、リフトじゃないと無理だな」

「倉庫はどうするでござる？まさかここ半分とか」

「言わねーよ。ヨネさんとこもらう。使わないってことで快くくれたよ」

「じゃあ問題はフォークリフトでござるね」

「免許持ってるやつ雇わねーとな」

「そっちは任せるでござる」

「じゃあ任せた。リフトは探しとくわ」

「任されたでござる。そして任せるでござる」

「あいよ。つーか起きねーなこいつ」

　ここも見覚えがある。この神社・・・何だろ、この感じ・・・。

　そういえばさっきからモヤかかってきたな。もうほとんど見えないや。

「そろそろ夕飯にしたいんだがなぁ！」

「さすがに寝過ぎでござるね。あ、ジャクズレ殿、リーチフォークも乗れる人がいいでござるか？」

「むしろそっちメインがいいな」

「了解でござる」

「そろそろ起こそうぜ。おい起きろ！メシだぞ！」

　もう真っ白だ・・・、自分がどこ歩いてるかまったくわかんない。

　あれ？あれもしかして人影？

　あれはござるさんとジャクズレさん？うん！あの二人だ、行かなきゃ！

「★％！＆＊◆＠☆！」

　・・・？何か聞こえた気がする。まあいいや。

「★％！＆＊◆＠☆！！」

　まただ・・・。何だろう・・・聞き覚えある気がするんだよな。

　とっても大切な何か・・・。

　わかんないや。

　それより早くあの二人のとこ行かなきゃ！

「ミ％！＆なな＠で！！」

「おい起きろ！メシだぞ！」

「はへ・・・」

「マヌケな返事してねえではよ起きんかい」

「夢・・・だったのかな？」

「メシっつってんだろ」

「あたっ！頭叩かないでくださいよ！」

「昔からある目覚ましだ。効いたろ？」

「準備できたでござるよ。さ、食べるでござる」

「よっし！そんじゃいただくか」

「いただきます、ござるさん」

「どうぞどうぞでござる」

　ここは平和で幸せ・・・。でもなんか違和感。まっいっか。