駄文2018/01/13

・在宅ワークがしんどい


レシートの画像から内容を入力する在宅ワークをしている。ようやく半分というところだが火曜日の締め切りに間に合うかわからない。やむなく栄養剤をあおる。



80000字で1,300円ちょっとという金額については、そういうものなのかな、としか思わないけれど、すると毎日2000字ちょっとの文章を作っている自分としては、4日でその分量の文章を作るほうが、はるかに楽だということがわかった。



もっとも、求められているデータではない以上、単純に比較しても仕方のないことだけれど、これを今後もやるくらいだったら、自分の好きでやっていることをもっと極端にやっていったほうが良いような気がしてしまう。



もう一つ、今回の在宅ワークで発見したのは、「3分入力がないと表示されているレシートへの入力が無効になってしまう」という仕組みが、脱線防止にかなり役に立っているということだった。



休憩したいけれど、せっかくだから表示された分はやりきろう、と思って実際に数分作業にあたると、休憩したいという気持ちが消えることが多い。これは禁煙の時に、タバコを吸いたいという気持ちは15秒以上続かないという話のように、休憩したいという欲求も15秒程度しか維持されないのではあるまいか。



「3分以上休憩したいという気持ちが15秒続いた場合のみ休憩する」というルールを、他の日課にも適用することで、その効率を上げることができるかもしれない。ただ、このブレストは元からflowstateというテキストエディタを使っていて、こちらはあらかじめ設定した時間が経過するまでは、5秒放置すると全文が消えてしまうというものなので、新ルールは日記づくりやお絵描き、語学の勉強などに課すのがよさそうだ。



・好きなことに応用したい


打ち込みのバイトはたまにやるくらいにして、自分のやりたいことでそれ以上の効率をもって収入とすることはできないだろうか。しかしできることと言えば、落書きと駄文作り、そして自作の歌を録音することくらいである。



それ以外のことはどんなことも、何の意味もなかった(少なくとも自分自身にとって)のだから、腹をくくってやれることだけをすればいいはずが、元旦から今日まで、どうも気合が不十分だったような気がしていた。



しかし必要だったのは気合ではなくて、習慣化であった。今回のレシート80000字入力で、自分の中の作業継続時間の水準が跳ね上がったことを、本来自分がやろうとしていたことに応用できればいい。現にここまでの文章が、今までにないくらいスムーズに作成できたということは、よっぽどレシート入力がつらかったものと思われる。



・どうしようもない人間


最初は余計なことに手を出してしまったと思ったものの、どうやら「余計なこと」によってしか自分の基礎能力は上がらないのかもしれないと感じるようになってきた。



今までやってきたことはどんなことも成果に結びつかなかったけれど、自分ができることは少しずつ増えてきている。具体的には楽器が演奏できて、英語も少しわかる。



そんなことが一体何の足しになるかといえば、むしろ何の足しにもならないことであれば、身につけることができるのだ。というようにさえ思う。



これからも、そんなことができてもどうしようもない、というようなことをばかり身につけて、その結果としてお前がいてもどうしようもない、という人間になろうと思う。いや、すでにそういう人間なのだけれど、その中でも、気分の朗らかな、威勢のいい人間になろうと思う。誰にも会わず、ずっと一人で、何の役にも立たないことだけをして生きていく。それは夢にまで見た理想の暮らしである。



・一人ガラパゴスのために


しかしそれを成立させるためには、自分の振る舞いに価値を見出す人たちが現れて、自分に「もっとやれ」と資源を提供してもらわないといけない。ここが巨大な壁になって立ち塞がる。今回のレシート作業も、今までのいくつかの「仕事」も、「誰かに頼まれたこと」であるが故に、どれもうまくいかなかったのだった。



勝手にやっていることで、勝手に喜んでもらわなければいけないのだ。そんな虫のいい話があるかと自分でも思うけれど、そうでなくてはいけないという、もはや使命感にも似たものが日増しに強くなってきて、その話をするたびに家族の顰蹙を買っている。



おそらくこれを実現させる手法があるとすれば、「一人ガラパゴス現象」を起こすことが考えられる。自分が自分自身に要求する水準がインフレを起こすことで、客観的な評価を付随的に発生させるというもので(それをこう呼ぶのかは知らないけれど)、多くの芸術に関わる人たちがこういうものの捉え方をしているのではないかとも思う。



だが・・・自分の今できることは、お世辞にも高い水準であるとは言えない。自分で納得のいくものができた試しがない。なにより作業量そのものが少ない。持ち前の集中力の無さと、体力の無さによるものである。



一方で、それに対して一縷の光が見出せたのが今回のレシート入力だったのだ。つまり、やろうとしていることとは少し違うことで、集中力と作業量は訓練することができるかもしれないというが経験できたのだ。



映画「ピンポン」で主人公が卓球に復帰する時、コーチはまず卓球ではなく走り込みをさせ続けた。例えに出すのはおこがましかったかもしれないが、自分もまだそういう広汎的なアプローチが必要な段階であるというかもしれない。



デスクバイクやらランニングなどで、物理的な体力は増進したが、精神的なものをどのように鍛えればいいかが分からなかった。その答えがレシート打ち込みだったのだ。したがってこの作業には意味がある。意味がある。と言い聞かせながら、作業は続く。

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