駄文2017/12/15

・ゲームを作りたい


なまじイラストと、文章と、音楽をやって遊んでいる手前、それらを組み合わせて作れるものとなると、一番最初に思いつくのはビデオゲームである。最近はインディーズのゲームに触れる機会が多くなっているので、Unityなどを学んで何かを作りたい気持ちが、日増しに強くなってきた。



学生の頃に似たようなことは何度も考えていたが、持ち前の計画性と堪え性の無さで、全ての試みが頓挫して終わっている。そこで今回は今までの経験や知識を使って、ゲーム制作をどのように進めていくかという青写真を作っていこうと思う。ただし、 無計画を通り越して、「前もって決めたことをする」こと自体があまり好きではないので、情けないけれど実際に着手するのかは不問とする。



・減点式の障害物競走


そもそも何を求めて絵を描いたり、文章を作ったり、楽器を触ったりしているのかというと、「自分の頭の中にあるものを、世の中にも出したい」からである。自分の中で「これはいいぞ」という質感が生じたものを、ある程度は形を変えてでも顕現させたいという欲求が、子供の頃から強い。



それは自分自身に何か特別なものがあるというよりかは、得体の知れない何者かが、自分を通り抜けようとしていく感覚に近い。そのため技術不足や能力の欠如は、行く手を阻む障害物のように感じられ、それをいかに取り除くかが肝要なのだという気がする。



どんな分野であっても、漠然としながら鮮烈な興奮を伴うイメージか、あるいは興奮そのものがまず頭の中に湧き出て、それを減点させないままゴール(完成)まで持っていこうとするのだけど、大抵は半分も残っていればいいほうで、「なんか思ってたのと違う」「なんか思ってたほどではない」というところに落ち着いてしまう。それでなければ「大変すぎて無理」となる。



昨日も、「漠然としながら鮮烈な興奮を伴うイメージ」が、おそらく久しぶりに飲んだコーヒーによって発生してしまったのだけれど、そのイメージを成立させるためにビデオゲームをこしらえるとなると、これは数年経っても現実にならないだろうという、悲しい確信がある。



・ハードルはこれでもかと低く


なんだってそうで、最初から大きなものを作ろうとしてしまう傾向があって、その実現不可能性を言い訳に、作業を中断してばかりの人生だった。ただ30代を過ぎてようやく「小さいことを、続けてならできる」という自信がつき始めたので、これを切り口にやりたいことをやっていけたらと思う。



それも、大きな作業を小分けにするのではなく、その前段階として一日、いや、半日以内で完結するものを、一つずつ作る。その質についても、いったんは考えないようにして、とにかく量を積み重ねる。



絵なら1点、文章なら2000字、音楽なら1曲録音(来年から頑張ります)ならば無理なくできている。しかし、ゲームだったら・・・半日でゲームが一つ作れるとは、ちょっと考えにくい。どうしたらいいだろう?



一つはゲームそのものを作るのではなくて、そのための要素を少しずつ作るという方法があるだろう。それも従来継続している作業に寄せることができれば、負担も軽くなる。



絵であればドットエディタで1つ作るとか、文章ならアイデアかシナリオを400字くらいで一つ作るとか、音楽なら効果音を1つ録音するのでもいいかもしれない。



それも毎日全部やるのではなくて、ゲームに関わることのうちどれか一つをやる、ということであれば、継続可能なのではなかろうか。



・はじめの一歩


ということで、iPhone版のドットエディタをダウンロードし、アイデアをEvernoteに放り込み、効果音を一つボイスメモに保存した。ドットエディタでは良くわからないものを一つ作り、しかもツイッターへの投稿もおかしなことになった。シナリオのアイデアはいざ文章にしてみると大したことがないように感じる。ボイスメモも口笛を短く録音しただけなので、ノイズは入っているし、何に使えるのか分からない。



しかしこれでいい。3種類もいっぺんにできたのは初回だからだろう。何事も、恥ずかしいくらいつまらなくて、くだらないところから始まるのだ。というか、自分はそのようにしか始めることができない。そのように始めたことしか、身になった試しがない。



先ほどは青写真だけ作って、実際にやるかどうかは知らん、という心算だったのだけど、結局また新しいことを始めてしまった。それをやるくらいなら、作りかけの短編、共同制作のシナリオ、語学の勉強、書き写し途中の本、図書館の本、描きかけのマンガ、デッサンの練習、キーボードの練習、その他もろもろをもう少し進めろよ、という気がしないでもない。



どうもこの「はじめの一歩」というやつを、定期的に踏み込みたくてたまらなくなる周期があるようだ。こうしてまたやりかけの項目が増えてしまった。



・一生こんななのでは


それに肝心のプログラミングをやっていない。すべての作業に必要な進捗管理はもっとも苦手とするものだし、開き直ってすべてのやりかけタスクをちょっとずつ毎日やるにしても、時間と気力が足りない。こんなことを一生言っていそうな気がする。



せっかく計画だけ立てて、いい気持ちになろうとしたのに、なんだか湿っぽい気分になってきてしまった。気を取り直して、今日は何もかもを投げ出して遊んで過ごそうと思う。

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