第12話
紅河は夢から覚めて「何で、今あの時の事を夢に見るんだよ」と言って部屋を出た。
作戦が行われるまで残り2日になった
紅河は魔王城の見回りと防衛をやっていた。
特に問題は無かったので暇なので昼寝をしている。ほかのメンバーは魔物狩りに行っており悪魔が地下にあるぐらいだ。紅河は前に見た夢の事を考えていた。
(ヒナことアサシンプリンセスは殺し屋仲間で殺し屋の中でも友と呼べるほど仲が良かった。一緒に依頼をクリアして報酬を山分けにしたり時には警察から逃げたりしていたがあの時、自衛隊からの電話で戦争が起きるから止めてくれと言われ止めたのだがそれが罠で捕まりかけてヒナが暴走してあの悲劇が起きた。宿命は、存在している。現に前世の記憶などは無いのにヒナと初めて会った時に何度も一緒にいて殺された事が脳裏に浮かんだ。今回は、この世界で会う事になるのか。敵として現れたら厄介だ。だが仲間に出来れば戦力アップに繋がる)
「紅河さん・・どう・・しま・・・した?」とユナが話しかけてきた
「少し昔の事が夢に出てきてな。それを思い出していたんだよ」と答えた
「何・・か・・・あった・・・ですか」
「あったよ。友を俺は殺した。仕事上憎まれていたりしたが友を殺す事になるとはな」
「すいま・・せん・・そんな・・・事・・とは・・思・・わず・・に」
「構わない。自分の過去何て人に話すのは初めてだ。そういえば殺の勇者ってどんな奴なんだ?」
「不明・・・です・・・性別・・出身・・・力・・歳・・・名前・・姿・・全部・・不明・・です」
「殺の勇者と連絡出来るか?」
「可能・・・です・・・連絡・・しま・・すか」
「頼む、多分合ってる」
「分かり・・ました」とユナが水晶を取り出して連絡を取っている
「繋・・がり・・ました」と水晶を見せてくる
「誰」と水晶から声がした。覗いたら鏡のように顔が見えたが黒い服で隠れていた
「お前が殺の勇者か。俺は外神紅河だ」と名乗ったら「外神紅河?いっ、た、頭が」と頭を押さえている
「ビンゴ、お前の名前はなんだ」
「わ、私の、な、名前は、なんだ」
「アサシンプリンセス」と紅河が言った
「アサシンプリンセス?紅河・・と・・アサシン・・プリンセス?成る程、思い出した。私はヒナ、アサシンプリンセス名を冠していた殺し屋ヒナ」
「成功か、なら、憶えているかあの時の事」
「憶えている。紅河今、魔王城か?」
「そうだ。魔王城に来てくれ。理由はお前なら分かるだろう」
「成る程、行くよ。待っていて」と連絡が途切れた
「ユナありがとうな」と水晶を返す
「殺・・の・・勇者・・仲間・・に・・なった?」
「あぁ、なった」
その後ヒナが来るのを待った。20分ぐらいで侵入警報が鳴り紅河が外に出るとヒナが立っていた。ヒナは紅河に気づくと紅河に抱きついた
「紅河、久しぶり」
「久しぶりだな。ヒナ」
「殺の勇者?なんか雰囲気違うけど」とシラクと訊いた
「なんか・・死んだ・・紅河さん・・の・・友達・・・らしい」と答えた
「死んでるの!」
「魂が生まれる器に入った」とヒナが説明した
「よくわからない」
「だろうよ。宿命らしいからなこれは」
「まぁ、紹介するよ。殺の勇者ことヒナ前世では俺と同じ殺し屋をやっていた」
「アサ・・シン・・・プリン・・セス・・って?」
「殺し屋時代の呼び名だね」
「暗殺姫だよな?意味は確か、暗殺拳の5代目継承者で歴代最強と謳われていたその暗殺拳を元に孤撃と言う技を使い女でありながら猛者達を凌駕していて美しく舞う事で付けられた名前だったな確か」
「恥ずかしいな。自分の呼び名の由来を聞くのは」
「そうだな。俺も由来を言われるのはちょっとな」
「紅河の呼び名って確か・・・無情の殺し屋と殺しの天才と無慈悲な殺戮者と絶対勝利者と人の身で神に届いた男と屍の山に立つ英雄などなど、多すぎて面倒くさい」
「あと3個くらいだっけ」
「いや、私が知る限り後5個はあった」
「どんだけ、呼び名があるんですか。紅河って」とシラクが驚いていた
「さぁ、色々とやってたからね」とヒナが答えた
「何か・・代表・・的な・・・呼び名・・・あり・・ます?」とユナが訊いた
「それなら、無慈悲に冷酷に無情に無意味に殺す男かな?それとも女たらしの英雄?」
「まて、後者はおかしくないか」
「おかしくないよ。現に前の世界では、私と女性3人と一緒に活動してたじゃん」
「いや、だからって」
「シラクちゃん味方は全員女性だよね?」とシラクに訊いた
「はい、女性ですよ。よく分かりましたね」
「男性が近づかなくて女性が近づく特殊な体質なんだよ。紅河って」
「なにそれ、初めて知ったんだけど」と紅河が驚いていた
「生まれ・・つき・・女・・たらし」
「友達とか居なかったもんね。紅河ずっと前から」
「それって体質というか魂の問題?」
「これも、宿命か。まぁ、どうでもいいけど」
「結構あっさりしてますね」
「まぁ、どうでもいいからな。そうだ、作戦の事知ってるかヒナ」
「大体予測しているから大丈夫」
「なら、カノに頼んでお前らにもかけてもらうか。ついて来い」と紅河が魔王城に向かって歩き始めた。カノに頼んで永劫なる生命を三人に使ってもらった。
「ヒナお前はなにができる」
「偵察と前衛も後衛もできる」
「なら、後衛を頼む。前衛はユナと俺がやるから」
「成る程、ユナちゃんは後衛が出来ないのか」
「はい」
「作戦は2日後?」
「そうだ。とりあえず他のメンバーにも紹介するか」と紅河が魔王城に向かった。
全員集めてヒナを紹介した後カノとヒナとゼイルと紅河が残っていた
「殺の勇者だと」とゼイルが警戒して居た
「そうだぜ、何かあったのか?」
「いいや、無いが噂を耳にしたことがあるんだ」
「噂?魔王城まで届くのか」と紅河が訊いた
「大抵は届かないが殺の勇者の噂は聞いた事がある。殺の勇者はこの世界の人間では無いという噂がな」とゼイルが答えた
「この世界の人間では無いだとそれって、カノ何か知っているよな」とカノに訊く
「この世界の人間で間違えはない。ただ魂がこの世界に迷い込んだいわゆる異世界転生って奴だよ。まあ、この世界の人間ではあるよ。ただ、他の神にもそれを行った者は居ないし僕も異世界転生については行なっていない」とカノが答えた
「宿命だよな。こうなると」と紅河がため息をついた
「宿命?それはなんだ」とゼイルが訊いた
「宿命ってのは俺とヒナは絶対に会う事になるって奴な」
「どうしてそう言い切れる」
「計13回それが起きてる。約1000前からずっとな」
「成る程、それなら、神でも把握出来ない」
「異世界転移時に付いてきたのか?」
「そうなるね。多分時間がズレたんだな」
「そうか、これでメンバーと情報が揃ったな」
「揃った?どういう事だ」
「これで、世界征服が必ずできるようになった。メンバーは勇者が三人と魔王と神がいるし回復とデバフ、前衛、後衛が揃っている。それにヒナは普段通りの戦いが出来れば俺に勝ち目はない程強いし異世界転移と異世界転生は行なっていないんだろ。それなら、厄介な奴は居ないだろうからな」
「世界征服ってそんなに簡単じゃないと思うんだけど」とカノが呟いた
「この世界には、血塗られた世代みたいな奴はいるのか?」
「血塗られた世代って確か紅河達が居た世界最強と謳われた7人の事だよね」
「そうだ、俺達も入っていた」
「そんな奴らは居ないな」
「何で、血塗られた世代って呼ばれているんだ?」とゼイルが訊いた
「俺達の世代は戦争が起きた時に戦場に駆り出された一番若い世代だった。女は普通なら戦場に駆り出されない筈だが数が足りず駆り出された。何千万と死んだ。同級生は大抵その時に死んだのだが俺達が7人は各自の才能を開花させて戦争を止めた。その時に戦争で現れた最強の7人世代が同じで1番若い世代だったから血塗られた世代と呼ばれ始めた」と紅河が説明をした
「各自の才能は全員バラバラだった。私は暗殺の才能紅河は殺しの才能他は医療の才能や科学の才能やスナイパーの才能や金を操る才能や人を操る才能だった筈」とヒナが付け加えた
「戦闘ではスナイパーがヤバかった。危うく死にかけた。2人で戦ってな」
「2人でも死にかけたの」
「三千キロの狙撃だ」
「三千って凄いのか?よく漫画とかでは五千とかやってたけど」とカノが訊いた
「漫画の話だそれは、実際の人間は二千ちょいで撃って当てれるのが一握りだ。三千キロ何て俺が知っている限りアイツしか出来ない」
「連れてこようか?血塗られた世代」
「そうしたいのは山々なんだがアイツらを連れてくると世界のバランスがぶっ壊れる」
「そんなに、ヤバイのか。その血塗られた世代という奴は」
「本当にヤバイ、世界征服なんて全員揃えば3日もあれば出来るぞてか前の世界で世界牛耳ってるし」
「なんとも恐ろしいな血塗られた世代はってカノはいずこへ」ゼイルがカノが居たはずの場所に目をやるがカノが居なくなっていた
「カノの野郎とりあえず戻ってきたら殴るか」
「のんびりと過ごしたいならいいんじゃないかな」
「これ以上人数を増やすなよ」
「女が増えてハーレムを満喫出来るよ。良かったね紅河」とヒナが笑った
その後カノが戻ってくるまで待機して居た
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