第6話 (後編)


囮となったのは少年と仲のよかった少女でした。囮が少女に決まったとき、少年は胸の中に今まで感じたことのなかった感覚をおぼえました。

そして、作戦当日となりました。少年は少女を後で迎えにいくことを約束しました。そして少女は作戦通りにおとなたちをひきつけ、そのうちに少年たちは村の外へと出ました。少年たちは無事に村をでました。少年は友達に少女を迎えにいこうと促しました。しかし、友達はみな、見つかるのが怖い、面倒だと一向に迎えにいこうとしませんでした。そして、少年は少女を迎えにいきませんでした。しかし、少年にはどうしても胸が苦しくなる感覚を忘れ去ることはできませんでした。いま少女はどうしているだろうか、一人待っていて寂しくはないだろうか。そんな考えが幾度も過りました。そして、外の世界を過ごし、友達が帰ろうと少年に言いました。しかし、少年の幼い心では抱えきれない感情によって少年は壊れてしまっていたのです。友達と別の行動をとると少年は言うと、別れていきました。そして、自ら命を絶ちました。友達は村に帰りました。すると、少女までもが同じく命を絶っていました。


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『約束を破る』

この行動がどんなに人の心に影響を与えるのか。そのことを秀哉は深く知った。そして、自分が以前このような境遇にあったことがあったことをおもいだした。そのとき、

「あの女の子はまさか…。」

秀哉はいてもたってもいられなくなり、再び図書館へと向かった。

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