2021年 お正月SS「ポチ袋とポチ」
異世界に降り立った一人の少年(ノゾミ)は、お世話になっている魔王城の面々のため、ケルベロス(ポチ)や様々な魔獣の世話を行っていた。
そんな風に、いつも通り小屋の中で魔獣の世話に精を出すノゾミのもとに、マジンゾクの魔王であるアイリスがやってくる。
魔王様「うむ、今日も精力的に励んでおるようじゃな」
望「うん、アイリスちゃんやギューブさんの力になるために、がんばらなくちゃいけないからね!」
魔王様「働き者じゃのう。仕事なんてやりたがらんものが多いというのに。のう、ノゾミ。前々から疑問におもっておったのじゃが、なぜケルベロスにポチと名付けたのじゃ?」
望「あれ? アイリスちゃんに話した事なかったっけ。僕が前飼っていた犬がポチだったからだよ」
魔王様「それはちょくちょく聞いておる。童が聞かずとも、ノゾミがよくしゃべるからのう。聞いておるのは名づけのきっかけについてじゃ」
望「きっかけ? 理由って事?」
魔王様「そうじゃ。犬と一緒にされるケルベロスでは……、威厳が台無しじゃ。せっかく三つ首の威厳があるというのに」
望「前のポチも今のポチも、僕がもらって嬉しかった物の名前をつけたんだよ。お年玉をもらう時、すっごく綺麗な模様のポチ袋にいれてもらったから。ポチを飼うってなった時も僕の誕生日だったんだ」
魔王様「なるほど、そんな理由が。だから貰って嬉しかったものの名前をつけた、と。ノゾミは色々と純粋なんじゃの。センスないとか思っておった童の心は汚れておるんじゃろうか……」
異世界行ったらポチ(ケルベロス)の餌 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます