「油を売る」それは実は悪いことではない
「油を売っている」=無駄なお
悪いことではない。
油を売る、その当時(室町時代以前)の油は現代の油と比べ、粘性が非常に高く、途切れにくい油。いわゆる蜂蜜とまではいかなくとも、同程度の粘度があったようで、油売りは客を退屈させないために、話術でもって客を引き留める必要があった。
油を酌み、注ぎ続ける間、絶え間なく客を楽しませる話芸があってこそ。
そういった油売りから発達したのが、落語や講談などとされている。
客をただ立たせたまま待ち続ける油売りと、客を笑わせつつ楽しませることができる油売り。果たしてどちらに軍配が上がるだろうか。
「油を売る」ことは、物事を潤滑に運ぶために必要な話芸であり技術を要するということを、現代の人は割と知らないのかもしれない。
正しくは、
油を売ることを、ある程度は認めて物事を円滑に進めることができるか。
油を売ることを認めずに、ギクシャクさせることしかできないか。
現代では、油を売ることは悪いことと決めつけられるからこそ、働く人は職場などに長く居就けなくなっているのかも?
さて、どちらが好いのかは、それぞれがそれぞれを比べて決めるべきでしょう。
仕事に、居場所に繋がらないと決める油か、仕事には繋がらなくとも円滑にするための油とみるか、それを決めるのは、その他人次第。ただ油を売っているのではなく、本当に暇に飽かせているのは、ただのサボリと見るべきだろう。
時間を工夫し、結果それが効率化につながってこそ、「油を売る」こととなるのだろう。その判断には、一時の感情では計れない何かが見え隠れしているのだろう。
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