獣な饂飩と蕎麦/キツネに油揚げ、タヌキに揚げ玉、それともう一つ
キツネには油揚げ、タヌキには揚げ玉とよく聞くはず。
その理由は、様々な昔話で語られている。
その内の一つは、狐と狸が人を化かし、その所持金でそれぞれが買い物をした際、お互いに好物の中身だけを交換するというお話。
狐は天ぷらを買い、狸は厚揚げを買い、お互いに中身を交換したという。
その結果、狐は海老天の海老を食べ、厚揚げの外側、いわゆるお揚げを好きになったり。
狸は揚げ玉というより天かす、天ぷらの衣を、厚揚げの豆腐の部分を好きになったのだとか。
さてさて、きつねそばにきつねうどん、たぬきそばにたぬきうどん。
だがもう一匹の獣なそば・うどんが、実はある。
それは実在するのだが、見つけられたら非常に珍しい。
その名は、
どんなモノが載っているのかといえば、想像できたらスゴイが、実情を知ってしまえばなぁんだと思うかも知れない。
だが、それを知っていたら通と言われるのかもしれないくらいにトンと見かけない。ウルトラレアな裏メニュー的な存在なのだということ。
知らずとそれを為す人は多いが、正式に知ってそれを行う人は・・・ほぼ皆無かも?
ムジナ。同じ穴のムジナなど、悪い意味として捉えられがちだが、同じ穴にはムジナしか棲まないといった例えなのだとか。
その由来は、ムジナは巣穴を掘らない。狸や狐の巣穴を乗っ取って、自身の匂いによって先住者を追い出すため、ムジナの棲む穴にはムジナしか棲めなくなるため、「同じ穴の狢」といった言葉が出来上がったらしい。
では、ムジナ/そば・うどんの具材はなにか?
特別なものではなく、割と普通にありきたりなもの。
揚げ玉と油揚げが一つの丼に載っているものを、実は「ムジナ」と言うそうな。
ただ、これは関東の方でも極限られた地域での名称らしく、私も幼い頃にお品書きに載っていたのを目にした限りかも知れない。
とりあえず、赤が狐で緑が狸。ならば、二つ合わせて黄色い狢はいつかは登場する?
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