世界で最も人を殺す生き物。世界で最も残忍な動物。では、世界で最も残酷な職業は?

 世界で最も人を殺した生き物は、熊でも鮫でも、ましてや人間ですらない。最もか細く、か弱い存在のはずの、蚊である。

 統計的な死因の最たるものとして、蚊を媒介とした病で死に至る人が、世界では最も多いという。


 しかし、だからといって蚊を滅ぼすことは、可能ではあるが不可能に近い。

 狭い範囲であれば、殲滅し、絶滅させることはできるものの、他所から入ってくるものの繁殖を妨げなければ意味はない。

 それを行ったとしても、広範囲に及ぶ悪影響は免れない。

 なので、繁殖できる範囲を限定し、絞り込むことでの繁殖の抑止が最も有効とされている。


 そのため、シンガポールでは、蚊の繁殖可能箇所を減らすことが【法律】で義務付けられている。もし、無頓着であったりした場合、高額の罰金が課せられる。(日本円にして百万円単位)



 世界で最も残忍な動物は、とある北欧の動物園で見られるという。

 そこには、途方もなく分厚いガラスの檻で覆われており、その動物を刺激しないためだけに、常に暗闇に閉ざされている。

 なんとしてでも中を覗き込もうとする人々の目に映るのは、己の姿のみ。


 そう、最も残忍な動物とは、人間である己自身。


 己の快楽のために、他の生物を殺し、その死体を加工し、あらゆる悲劇を生み出すことを厭わない生き物である。という暗喩のために、檻の中は覗き込めないように自身の姿が映るほどに分厚いガラスに囲われ、真っ暗にすることで、それでもなお中を覗き込もうとするその浅ましさが鮮明に映る。



 世界で最も残酷な職業は、独裁者、ではない。軍人ですらない。ましてや、大統領ですらない。では、時に生きている人間を切り刻み、更に死んだ後も切り開く医者かと言われると、そうではない。


 猟師や漁師が残酷かといえば、それは生きる糧を得るため。活きていくために限定されるので、残酷とはいえ、そこまで残酷ではない。

 それを残酷だと断言する者の方こそ、残酷な言葉を投げつけるだけの人こそ、最も残酷である。一方的に否定し、他者への理解を深めることの出来ない、残酷で残忍な人格と思えてならない。(身勝手な私の持論)

 そういう人こそが、憎悪ヘイト嫌がらせハラスメント行為を否定しつつも自分は正しいと信じ、虐げ続ける。


   ・・・   ・・・   ・・・


 私自身、他人を理解することは苦手であり、不得手である。後々誤解していたと理解できたことは数しれず。その時に理解できないことの方が圧倒的に多いため、誤解させてしまうことも多い。

 誤解を解こうと考えるも、拗れさせてしまうことが多いために、誤解を解くことが出来ずにいる。多分、私自身が軽度ではあるが発達障害であるためと思われる。

 思ったことを上手く言葉で伝えきれないでいることが、誤解を解消できない点であるのだろう。じれったくとも、その言葉を待つユトリを持つ。それが出来るか出来ないか、それだけで全てが換わる。

 欠点を悪く捉えては、全ては悪く。他人の多少の欠点は理解し、扶助フォロー出来ることこそが、最善。 (私自身の経験則)


   ・・・   ・・・   ・・・


 では、ヴィーガン=絶対菜食主義者の人達が優しいかと言われても、そこには別種の残酷さが蔓延る。

 菜食主義のため、有益無益を問わず他の生き物の排除。本来そこに生きるであろう生き物を排除し、己の欲望のためだけに開墾を繰り返す。

 人間に都合の良いように品種改良を繰り返す。=自然由来の虫や動植物すらも飢餓状態に追いやられ、餓死することとなる。ありのままの自然を破壊することとなってしまうのだろう。(身勝手な推論)


 では、殺し屋や殺人鬼だなどとトンチキな答えもあるとは思われる。だが、そもそも、殺し屋や殺人鬼は職業として認められるものではない。


 最も効率的に殺生を公式に認められた職業としては、獣医師が挙げられる。

 食肉処理のため、家畜伝染病を防除するため、一度に大量の家畜を殺処理しなければならないため。


 だが、それすら生温いと断言出来てしまえる。




 その答えは、もっとお手軽。もっと公式にも認められている


 今現在、爆発的に増殖中・・・これからも、人類が滅びぬ限り永劫に増え続けるであろう職業。


 情報技術全般の普及により、広範囲に及ぶ流行病パンデミックを引き起こし、インターネットの普及により閉鎖的感染アウトブレイクすら生温い、爆発的疫病感染プレイグを各所で起こし続けている。




 そして、この様な事を書いている私自身が、その最も残酷な職業に興味本位で就いていると言えるだろう。

 例え、趣味で続ける素人アマチュアであろうと、職人プロフェッショナルであろうと。















 その、最も、残酷な、職業の名称は、














    過去にも現代でも、未来においてすら、最も残酷な職業は、



    【作家カミサマ】だと言われている。


  【作家】、それは紛れもなく、残忍で残酷な事が容易にできてしまえる職業。


 【作家】が最も残酷な職業の所以は、考えるだけでその全てを操り、幸も不幸も生老病死のことごとくを意のままに出来る事。

 その様子をつぶさに再現できることから、最も残忍で残酷で無慈悲な職業。

 好悪の感情で、全てを決断できてしまえる。些細な事柄を蝶の羽撃き一つバタフライエフェクトのごとく逆転させる事が可能な職業。


 どんなに、善良な物語であれど。どんなに、慈悲に溢れんばかりの物語であろうと。その裏には残酷な事実が、美辞麗句で覆い隠されている。


 残忍で残酷な無慈悲な物語。

 善良で良俗で慈愛的な物語。


 そのどちらも、そのセカイ世界の【作家カミサマ】だけが、生み出せる職業。

 活かすも殺すもそのセカイの【作家カミサマ】の御心のままに。


 時に、同様の【作家アクマ】という呼び名も存在する。

 【作家カミサマ】が想像したセカイを改編することを好とし、己が望むがままに変革二次創作をもたらす存在として、こちらも増え続けるのであろう。

 どちらを呼ぶのかは、それぞれが選択することであり、各々の【良識ある判断】に委ねられるものとする。


 そこに悪意が感じられるのであらば、【作家アクマ】であり。

 そこに良識が感じられるのであらば、【作家カミサマ】となりうるのだろう。


 その差はまさに一重。

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