果樹の天敵・カメムシの真の狙いは?

 カメムシ、それは臭い虫。

 桃などの果樹を育てるうえで、最も厄介な蟲がカメムシなのだそうな。


 奴等は夜中にやってくる。

 完熟した果実を狙って、その長く鋭いアギトを用いて、果実に穴を開けにやってくる。


 そして、穴の開いた果実は商品に出来ず廃棄される。

 でも、実は・・・カメムシって果実の果肉や果汁を狙っているのではないそうです。


 実際には、果実の奥底にある固い【種】、の中身。仁丹じんたんと呼ばれる白い部分【胚乳】を狙っているのだが、現代の果実は果肉がぶ厚過ぎて、種子に到達できない内に朝が来てしまうのだそうな。

 古来の果肉は極薄く、皮と一体化した位だったらしいが、人の手による品種改良が進んだ結果、カメムシはその進化に一歩も二歩も出遅れているらしい。


 そして、人がその場に廃棄された果実の種を食べる様になったのだとか。

 人が肉厚の果物ばかりを作るから、自分達の食べ物が無いから仕方なくといった様ですね。



 ちなみに、アフリカのカメルーンの方では、臭くて甘い虫としてそのままデザート感覚で食べられてしまうそうな。



 カメムシを捕る方法の一つとして、小さな蟲を捕る為の補虫瓶という物がある。

 主に、小さ過ぎて【摘めない】、【素手で触る】には差し障りのあるモノを捕える為の道具。

 瓶の蓋にチューブストローを二本差し、片方のチューブを人が吸い込む力で、もう一つのチューブから掃除機の様に吸い込む力で瓶の中へ小さな蟲が転がり込むのだが・・・そこには極稀に不幸が訪れるという。


 それは・・・小さなカメムシを面白がって次から次へと吸い込んだ時、危険を感じたカメムシが出した臭気をもろに吸い込んでしまい、口の中がカメムシ臭くなってしまったという話がある。

 臭気だけを吸い込んだが為に、暫くはアウアウと口が閉められなかったそうな。周りの人も、別の意味で笑いが止まらなくなって開いた口が塞がらなくなったとか。

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