第14話 忍海光の日常
...ピピピピ!!!ピピピピ!!!ガチャんっ。んー...もうそんか時間か...。アラームを止めた時計を見ると7時、金曜日。ふう、今日はよく寝れた。
アタシの名前は忍海光おしみひかる。「にんかい」ではない「おしみ」だ。誕生日は10月2日。身長179.8cm(イツメン女子の中では1番身長が高い)。体重57kg。髪型はショートヘアにパーマを当ててる。髪色は金だ。スリーサイズは85、60、84。Dカップだ。ちなみにいつメンでは3番目におっぱいがでかい(1番大きいのはもちろん神姬のGカップだ)。趣味はバスケ。元々中学の時全国に行ったことがあるチームのリーダーを務めていた。成績は全国第1位だ。もう1つ趣味があって密かにレアな硬貨を集めたりしてるんだ。ひとつ自慢させてくれ、5円玉でも1番レアとされてる昭和32年の5円玉を3枚持ってるんだ。3枚だぞ!?その他一銭や100円札500円札等々新品もいっぱい持っている。凄いだろ?
『おはよー』
「おはよう」
駅に行って列車に乗るといつメンが揃っている。通学は基本いつメンと一緒で話題が絶えなかった事は1度もない。
そして教室に入ろうとした時だった。
『おはよー遼くーん』
「お、おはよ」
遼はいつもクラスとクラス外の男女に挨拶されまくってる。なんでこんなに何回も挨拶されまくってんのにコイツは慣れてない感じ出してんだよ。ところが少し前からアタシにも異変が起きている。
『光ちゃーーん!!!おはよー!!!』
「お、おはよう...」
実はアタシのファンもいるのだ。というのも少し前の体育祭の時に怜治に腕相撲で勝ったのと体育の時に得意なバスケットボールで覚醒しまくってファンが増えまくったらしい。ちなみにだがアタシがなぜクールなのかは知ってるか?小5の時に自分を強く見せたくなってある程度力は強かったから次は口調だと言うことで口調を変え始めたら自然に仕草もクールになり始めたのさ。だからこうなった。まぁ元から見た目が男っぽかったからなのかは分からないが結構受けは良かった。自分もこの口調と見た目は似合ってると思ってる。そのおかげが中学の時から周りからモテまくりだった。凄いだろ?な?おい、凄いと言え。
やっと教室に入った。...なにっ!?どーなってんだ!?教室に入るとアタシと遼の机の上にやばい数のチョコやお菓子が置かれている。はっ...そうか、今日...バレンタインデーだった...。わ、忘れてた。
「はーい、光ちゃん♡」
「私もー!!」
「私もです!!」
「あ、ああ、あ、ありが、とう」
さらに8個増えた。親切にでかい袋1枚を用意してくれてる。ギリ全て入った(8割チョコ)。遼は袋2枚分。当分お菓子には困らない。そう考えることにしよう(全部美味かった)。
そして学校終わりは週4でバイトだ。家から少し離れたコンビニでバイトしている。ただ困ることがある。
「あっ、あ、す、すすすすすんませ~ん。え~っとねぇ...56番無料でちょーだい」
「っ、ま、またかよ...ったく...」
「じゃー俺は3番で...」
「真似すんじゃねぇよ」
そう、澪と遼が週3で煽りにくる。
「ほら、25円だ」
「おいおいおいウチら客やでぇ?敬語っちゅーもん使わんのけここは?お?この前筆箱忘れた言うてウチの2800円のシャーペン貸してシャー芯詰まらせた忍海光さんよぉ~??」
「っ...に、25円のお返しです」
『おお~映る映る~』
「意味わかんねぇこと言ってねぇでさっさと帰れよ!!!」
『へーい』
...続いて休日の昼。今日は暇だなぁ...。珍しくいつメンは集まらないし。よし、昼ご飯でも作るか。ということで家の冷蔵庫にあるやつで適当に何か作ろう。両親が仕事で家にいない時はアタシが昼ご飯を作るのだ。好きな食べ物は天ぷらとか揚げ物系とか少し前に澪に勧められて食べたとんこつラーメンは最高だった。嫌いなものは基本無いが辛いものはちょっと苦手だな。んー...冷蔵庫にあるのは鮭とマグロの切れ身と玉ねぎとキノコ...よし。まぁ、アタシの手にかかればなんでも作れる。久々にムニエルとお刺身を作った。こう見えて料理は得意なんだぞ?しかしいつメンで1番料理が上手なのは遼だ。アイツの作ったオムレツは死ぬほど美味かった。こう見えて家事はほぼほぼ出来るからな?洗濯物畳んだり洗い物、お風呂掃除、アイロンがけ、お部屋の掃除、服の汚れ取り等々、基本的なものは出来るのさっ...って普通のことか。
お昼ご飯を食べた後は寝たりバスケのシュートやステップの練習したり寝たり筋トレとかランニングとか寝たりして予定のない休みの日は基本こうやって過ごしてる。
次の日。
「これとかどうだ?」
「んー...い、いいんじゃないの?」
「お前さっきからいいんじゃないばっかじゃねーかよ」
今日はある奴とショッピングモールでお買い物している。誰だと思う?
「いや、そ、そー言われても女の子の服装は分からないしさ...」
「流石山本怜治だな」
そう、アタシと腕相撲して負けた山本怜治だ。実は1年の体育祭後からこのポンコツと何故か仲良くなったのだ。何故か。休みや空いてる日があればこの無能と遊んだり喋ったりしている。ちなみにだが付き合ってはないからな?変な期待すんじゃねーぞ?な?てかコイツ彼女いるからな?
「...んー...なるほど?」
「うん...」
ファミレスで夕食を食べながら怜治の恋愛相談を受けてる。アタシは結構色んな人の恋愛相談を受ける。澪の恋愛相談も受けたさ。ちなみにコイツは今年で4年目の彼女の誕生日プレゼントとして欲しい欲しいと言ってた腕時計を渡したらしいんだがそれはプレゼントとしてどうなのか?もう少しいいの無かったかな...と後悔しているという。ちなみに彼女は泣きながら「嬉しい♡」と言いながら受け取ってくれたらしい。それなのにこの有様。...まぁ、答えは分かってる。
「なんで他のプレゼントが良かったと思ったんだ?」
「...いや...なんとなく......」
はいきた~コロンビア~。コイツは外見怖そうに見えるが割と心配屋だ。あれでよかったかなー...大丈夫かな...と物凄く心配する癖がある。別に心配したり振り返ったりするのはいいんだよ。むしろいい事だ。ただやり過ぎはNGではないか?他の人から見ると彼女想いだなと思われそうだが全てはその人がどう捉えるかだ。今回の場合彼女さんは4年も続いてる最愛の彼氏からずっと欲しかった腕時計を誕生日プレゼントとして渡されて嬉しさのあまり泣きながら受け取ったんだろ?充分すぎないか?お腹いっぱいじゃないか。こんなに嬉しいのに「腕時計で良かったかな...」なんて思う必要はあるのか?流石に考えすぎではないか?それに相手を見てそう思ったのならいい。「なんとなく」という全く根拠もない勘で後悔するのはどうだ?されてる側からするといい気分になることはないだろう。それにコイツは彼女からよくに「重い」と言われるそうだ。まぁ、この通りだ。コイツは自分が重いということに気付いていない。これは恋愛だけではなく他のことでも言える話だ。自分がされて嫌なことをじゃなくて人に嫌がることをするな(ここまで早口)。
「分かったな?」
「は、はい...精進します」
そして怜治と別れて家に帰った。ふー...恋愛なぁ...。お風呂に入りながら恋愛について考え事をしてる。さっき言い忘れたがアタシは恋愛経験が今までに8回ある。初めて付き合ったのは小3。凄く楽しかったなぁ。一緒に公園の森探検したり寄り道して先生に怒られて...いい思い出だ。え?初体験?...ば、バカ!!アタシは処女さ!!何言ってんだお前......と、言いたい所だがアタシの初体験はバスケに熱を注ぎまくってた中1の時だ。恋愛禁止の男女バスケ部の男チームの副リーダーと隠れて付き合ってた頃のとある夏の日の試合終わり。お互い疲れてヘトヘトでアタシの家の近くの公園で彼氏とベンチに座って喋っていた。しかし彼氏の視線がおかしい。アタシの胸をチラチラ、ジロジロと凝視している。最近になってよく彼氏に見られる。まぁ、汗でユニフォームが少し透けているのもあるしこの時期から急にアタシのおっぱいが成長し始めたからというのもある。...まだ見てる。なんだろう...凄く変な感じがする。見られてるのに...嫌じゃない。最初は嫌だったが...むしろもっと見て欲しいしめちゃくちゃに...して欲しい。今までそういうことはそんなに意識してなかったのに...どうしたんだアタシ。それに今日は両親は夜遅くに帰ってくる。それにゴムはある。...よし。ということで彼氏を強引にアタシの家に招いてお互いの初めてを捧げた。
その日から今まで出会い別れを繰り返して7回身体を捧げた。最後に捧げたのは高校受験を終えた後だ。それ以降今もずっと彼氏も出来ずにシていない...これ以上話すと逆上せそうだから上がるぞ?ということでお風呂から上がってパジャマに着替えて自分の部屋で動画を見ている。え?どうせ恋愛モノのドラマしか興味ないんじゃないかだって?こう見えてドラマよりもアニメとか特撮の方が好きなんだぞ?アタシはヒロインがこう...ネチネチと悪者に責められてるのを見るのが大好きなのだ。見るだけではなくされるのも...。ちなみに隠してたがアタシはMだ。ドMだ。意外だろ?よくSって言われるが根っからのMだ。今も巨大化して限界が近い片手塞がれたピンチのヒロインが怪獣に首を絞められて苦しがっている。大ピンチだ。本来なら小さい子とかは「頑張れー!!」とか言うんだろう。アタシは違う。...やばい、興奮してきた。アソコに触るとまぁまぁ濡れてる。......。両親が寝てることを確認した。部屋の鍵をゆっくり閉めてパジャマを脱いだ。うぅっ♡♡いぃ♡♡気持ぢぃぃよぉお♡♡♡左手で自分の首をゆるく絞めながらアソコに指を入れて掻き回している。アタシの脳内は手が6本ある怪獣にボコボコにされてトドメに後ろから両手を塞がれて首を絞められながら残った手で身体を触られ続ける設定で楽しんでいる。はああっ...♡♡♡♡イった...。はぁあ...気持ちよかった...。実はアタシがこういう性癖に目覚めたのには理由がある。中学2年の3学期の時の話だ。試合が終わって1人で満員電車に乗って帰っていた時に知らない男から後ろから急におっぱいを掴んできたのさ。アタシは初めての出来事でビックリしすぎて何もすることが出来ずに気付けばユニフォームとブラを捲られておっぱいが丸見えになってて当時から敏感な乳首をいじられ続けた。その時アタシはドア側にいたのだが窓にアタシの姿が映った。ぎゅうぎゅうの車内で周りに人がいっぱいいるのに後ろから見知らぬ人におっぱい丸見えにされて両乳首をいじられて声を必死に抑えて気持ちよくなってるアタシがな。それがなんだか...ピンチに陥ってるヒロインみたいに思えてきたのだ。ダメなのに、反撃しなきゃダメなのに...気持ちいい♡そういう感情が芽生えて結局その人に乳首で目的地に着くまで2回、アソコで3回イかされた。その日からアタシの性癖が大きく変わってしまったのだ。ただ当時は周りにそんなこと言えずにアタシ1人で隠していた。だから今までの彼氏はアタシがそう言う女とは知らない。知ってるのはいつメンだけ。...ふぅ、今日は寝よう。
...話は変わって春休みに入ったとある金曜日。今日はいつメンで大阪へ2泊3日の旅行でUSJ遊びに来ている。ついでだからアタシの苦手なものを紹介しよう。アタシは基本苦手なものは無い...と言いたいのだが...。
「どこ行く~?」
「んー...フライングダイナソー?」
「へっ...?」
遼がそう言ってからアタシの背筋が凍った。
「あ、アタシは絶対に嫌だぞ!?」
「それめっちゃええやん!!」
「せやな!!」
「いこいこ!!!フライングダイナソー!!!」
「いきたいです!!」
「あ、あ、あぁ......」
遼が行きたいということで。
「いやだ!!!いやだ!!!やめろ!!!止まれ!!!止まれって!!!」
全力で嫌がるアタシを無視して上がっていくジェットコースター。
「大丈夫やって~」
「何がだよ!!!こんな高い所からアタシが生きて帰って来れる訳ねーだろ!!!」
「見て!!頂上やで!!」
「ひっ......!?」
頂上に着いた。
「うぁあああああああああああああああ!!!!!」
『うおおおおおおお!!!!!』
アタシを無視してジェットコースターが下っていく...。...数分後。
「大丈夫~光~?」
「...も、もう...い、いやだ...あはぁ......」
「あかんわ魂抜けてもーとる」
「もう1回行こっか!!」
「ざけんなてめぇ!!!」
『行こー!!!』
「なぁんでだよぉぉおおおお!!!!!」
結局もう1回乗せられた。見て分かっただろ?ジェットコースターが苦手なのさ。さっきなんかほとんど記憶が無い。遼達の楽しんでる声しか聞こえていない。あの特有のフワッとなる感覚が怖いんだよな...。てかバカだろこんなジェットコースター考えたやつ...人間が思い付くもんじゃねーぞ...。
と、まぁ苦手なものを告白した後はアタシのつよつよバスケを見せてやろう。今日は1年全体の体育でバスケの試合をしている。2組15点、1組63点でボロ負けてて後半残り2分に差し掛かっている。
「じゃあ光!!頼むぞ!!」
「任せろ」
姫島にそう告げて最後の最後にアタシが出された。アタシは基本手は抜かない。どんな時でも。ちなみにチームにはパスカットが何気に上手な善子とパスが絶妙に上手い澪もいる。早速善子がボールを持っててアタシが走りながら右手を上げてボールを貰ってガンガン進んでいく。しかしアタシの前に相手が1人立った。右にいる善子にボールを渡す素振りをすると相手はそれに釣られて右に傾いて少し空いたスペースを逃げる野良猫みたいにささっと動いて2人目は身体を回して抜いて3.4人目をレイアップすると見せかけて左に誘導させてレイアップを決めた。
『ナイスゥ!!!!』
周りから歓声が湧くが構ってられない。バスケはすぐに攻めが始まってしまうためすぐに守り、攻めに入らなければならない。
「はい!!はい!!」
敵の1人が「ボールちょうだい!!」って合図を出している。恐らくバスケ覚えたてなんだろう...しかしそんな分かりやすい合図はアタシにバレちまうぞ!!!と、そいつへのパスをアタシが切ってボールを奪ってまたゴールへと進んで行くがまたガードが付く。今アタシは3ポイントのラインの前...よし。少し後ろにドリブルしてから前にいるやつを右...に行くと見せかけて前に進もうとすると前のガードが後ろに転けた。あらあら、可哀想に。立ち上がるまで待ってあげよう。そして相手が立ち上がった。じゃ、行きまーす。立ち上がったと同時に瞬間シュートを放って綺麗に決まった。...スポーツはこんなもんさ。
その後もアタシが連続で3ポイントを決めまくったりたまにしかしないダンクも決めてアタシもチームも2組もノリノリになって大きく開いていた点差が無くなった。
そして、善子とアタシが点を決めまくって1組66点、2組64点。残り時間は20秒。アタシがボールを持ってゆっくりとドリブルしながら前に進む。味方が近づいて合図を出すがアタシは下がれ下がれと手を前に押す。
そして、3ポイントのラインの直前に着いた。その瞬間敵がこっちに来たのを見てアタシがまた前に行くと見せかけて相手をハメて転ばした。
『おおおおお!?』
ベンチがうるさい。残り3秒。...それっ。
『えっ』
ジャンプしてシュートを放った。皆アーチを描くボールに注目している。...サッ。ボールはリングに当たることなくゴールに入って試合終了のホイッスルが鳴った。
『うおおおおおおおおおお!!!!!』
最後の最後に3ポイントが入って66-67で2組が勝った。その日1日アタシはヒーローになった。
...ま、こんな感じかな。こらから少しずついつメンの自己紹介の回を載せていくつもりさ。恐らく次は澪になるんじゃないのかな?それでは、この辺で。
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