第49話

俺が、第1会議室に入る、もう真琴ちゃんや、華撫、八兎がきていた。……それに、麗華も。

ん?ちょっとまって、麗華って生徒会選挙の出るの?

麗華も俺がきていることに気づいたのだろう。

こちらによってきて。

「ふふ、驚きました?」

「そ、そりゃあね。というか、麗華も生徒会選挙に出るの?」

「いえ、私は出ませんよ。私は、選挙管理委員だからここにいるだけですので」

「そうか」

「そうです。もうすぐ、話が始まるでしょうから、席に着いてくださいね」

「わかった」

****

「えーでは、早速説明をさせていただきますね。あ、その前に私の名前は、工藤愛子と言いますので、以後お見知りおきを。で、生徒会選挙についてなのですが、例年とさして変わりません。唯一変わる点が1点だけあります。それは、自分の公約について、プレゼンをしていただきます。でも、そんなことやっても、生徒会選挙は、唯の人気投票と思っている貴方!!」

工藤さんは、俺のことを指さしてきた。

「え?俺ですか?」

「そうです。雅之から聞きましたから」

え?なに、工藤さんと雅之って知り合いだったの!?

「生徒会選挙は、人気投票なんかじゃありません。特にうちの学校では。何故なら、生徒の投票も勿論ありますが、今回よりプレゼントポイントというものを設置させていただくことにしました。プレゼントポイントとは、どれだけそのプレゼントが自分の心に響いたか、そういうことであります」

「………でも、それって結局のところ人気投票じゃないですか」

「甘い!!」

あ、甘い?

「確かに、唯単にプレゼントポイントたるものを増やしたところでなにも変わらないけど、でも、今私達が考えている方法ならば、人気投票なんかにならないはずなのです!!………と、まあ、こんな感じですね。分かりましたか?詳細については、後日追って連絡するのでお待ちください。ということで、解散していいですよ」

その言葉を聞くと皆ガヤガヤしながら第1会議室を出ていった。

「工藤さん、少しいいですか?」

「いいよ。なにか、私に用でも?」

「はい。ずばり、雅之とはどのような関係で?」

「………幼馴染だよ」

「幼馴染ですか。…………雅之のこと好きだったりしませんか?」

工藤さんは、普通に可愛いと思うし、それに、幼馴染ということもあって話やすいはずなのだ。

「はは、好きじゃないよ。………たぶんね」

そう工藤さんは、言ったけど、工藤さんの顔は少しだけど赤くなっていた。

「これで、もう用事は済んだよね。っていうことでじゃあね」

工藤さんは、走って行くのだった。

………これは、脈ありかもしれない。

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