第41話

おそらく、八兎は、俺にこう言ってきているのだと思う。

──生徒会役員にはしないから、やってくれない?

と。確かにその提案は、理にかなっているし、悪い提案ではない。

けど

「ごめん」

と言うしかなかった。

八兎は、少しだけ落胆した顔を見せたけど、すぐに明るい感じになって。

「そっか。そこまでして、やりたくないのか……」

「本当、ごめん………」

「いや、別にいいよ。それに、佑樹が謝ることじゃないしさ」

「そう………」

俺と、八兎の間には、気まずい雰囲気になった。

俺は、ある考えに至ったのだった。

「なあ、八兎。推薦人は、無理だけどさ、一緒に八兎の推薦人になってくれそうな人を探すの手伝うよ」

八兎は、その言葉を聞くと大きく目を見開いた。そして、八兎は、笑顔でこう言うのだった。

「それって、華撫に勝っててことなんだよね?…………ありがとうね」

と。

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