第36話

俺が自分の部屋で、生徒会副会長の仕事をやっているときに、扉から

「佑樹君、ちょっと入っていい?」

と真琴ちゃんが少し不安そうな声で聞いてきた。

「うん、いいよ」

「じゃあ、入るね」

「うん」

真琴ちゃんは、俺のベットの上の腰を落とすと

「ねえ、佑樹君?」

「ん?なに真琴ちゃん?」

「委員長の仕事って大変なの?」

「んーと、まあ生徒会副会長の仕事に比べた少ないと思うけど…………まあ、大変ではあるかな?」

「そう」

「なんでそんなこと聞いて聞いてきたの?」

「今日佑樹君の帰りが遅かったから……」

「そのこと」

これ俺どうやって答えるべきかな?

確かに委員長の仕事で帰るのは遅くなったのも事実だけども…………麗華を家まで送ったっていうのが1番の帰るのが遅れた理由な気がする。

だって、家真逆だし。

「生徒会副会長と学級委員長両方やってるのは凄いと思うけど…………私は、佑樹君の身体の方が心配だから、仕事減らして貰ったりできないの?」

真琴ちゃんは、とても悲しそうに言った。

素直に俺の身体を心配してくれるのは嬉しい。

けど、けどさ。嫌々でやってる生徒会副会長と学級委員長だけどさ、でも一応は自分でやるって決めたんだから

「…………心配してくれるのは嬉しい。でも、俺は一度請け負った仕事はやり遂げたい。そう思ってる」

「そう。分かった。そうだね、一度はやるって決めた仕事だもんね」

「うん」

「そっか。じゃあ、私戻るね」

「うん」

そして真琴ちゃんは俺の部屋から出ていった。

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