第17話
そして、教室に入ると、まず最初に博之から、またお金貸してくれーと、言われ。俺は、それをことわり、そして、朝のSTも終わって今は、学級委員とか決める時間になっている。
「えー、では、まずは、学級委員をから決めいきたいと思う。学級委員が、決まったらあとは、学級委員に任せるからよろしく」
そう、担任の清水先生が言う。
「じゃあ、学級委員やりたい人いる?」
こういうのは、大体相場は決まっているのだ。誰も手をあげないってね。だって、学級委員とか面倒くさいこと率先してやりたいわけないもんね。
「はあー、わかっていたけどさ。先生も学生時代こういう厄介というか面倒くさいことしたくなかったからさ、でも、手あげてくれないかな?先生も早いとこ決めたいからさ」
先生は、早く決めろと俺たちに促してくる。
っていうか、先生も学生時代面倒くさいからとか言う理由で手あげなかった人だったんですね。
「わかった!じゃあ、こうしよう。今から先生が1人決める。で、もう一人は、その子に決めてもらう。で、いいか?」
「「「「はい!」」」
「なんで、こういう時の返事はいいのかやら……じゃあ、決めるぞ。学級委員は、和泉佑樹。よろしくな」
「え?俺?」
「そう、俺」
「な、なんでですか?」
「?なんでかって?だって、お前生徒会副会長になるんだろ?」
「まだ、正確には決まっていませんけど、たぶん」
「だから。生徒会副会長が学級委員とか先生としてもいろいろとやりやすいわけ。だから、お前だ」
「はあ、わかりました」
俺は、不本意ながら、学級委員となったわけだが。
このあと、もう一人の学級委員を決めないといけないわけで……っていうか、清水先生はどこから俺が生徒会副会長になるって聞いたのだろうか。もしかして、俺ってもう生徒会副会長になっているとかそういうのじゃないよね。
で、もう一人の学級委員を決めるのだけど、私だけは、やめて!と言わんばかりにこっちをクラスの女子たちが見てくるもんだから、選ぼうにも選べないどうするべなのだ?
「えーと、じゃあ、ここは、じゃんけんできめましょう」
俺は、そんな提案をした。
理由は、それだったら俺が直接選ぶわけでもないからってことで
「えー、それは、イヤかな」
一人そう言ってくる女の子がいた。
イヤと言われてもねー。というか、あなた誰?
「はは、そうですか。じゃあ、なにか他の決め方とかありますか?」
本当君誰?俺まだクラスメイトの名前とか覚えてないからさ、わかんないだけど。
「そう言われると、ないんですけどね」
「じゃあ、どうしろと?」
「えーと、ここは無難なところで、じゃんけんで」
「はあ?」
「?どうしたの?なにか、私変なこと言ったかな?」
変なこと言ったよ。さっき自分でじゃんけんはイヤだとか言っていたのに、無難にじゃんけんでとか言ったよ!この子の名前知らないけど、アホ子ちゃんとしておこう。
「えー、じゃあ、じゃんけんでいいですよね」
「まあ、はい」
なんだったのだろうか、この茶番劇は。
「えーでは、今から俺とじゃんけんして、負けた人にやってもらいます」
いやー、なんか思い出すなー。小学校のじゃんけん大会。ずるをしてでも、勝ってやろうとする子とか。真剣にやる子とかね。
「じゃあ、いきますよ。じゃんけんぽ!」
俺が出したのは、グー。そして、周りを見るとパーが少しいた。あ!今あいつチョキからグーに変えやがったよ!はあ、高校生になってもそういうことやるのね。
「では、次いきますよ」
そして、残ったのは、2人の女の子だった。
一人は、さっきのアホ子ちゃんみたいな感じの子で、もう一人はザ・学級委員と言った感じだ。
俺としては、ザ・学級委員の方がいいな。
だって、仕事ができるほうがいいもんね。
「じゃーんけんぽ!」
そして、遂にもう一人の学級委員が決まった。
ザ・学級委員という感じの子になった。
………ふう、良かった。あっちのアホ子ちゃんにならなくて。
俺は、心の底からそう思うのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます