第9話

手紙の内容は、こんなんだった。

「私は、貴方に興味を持ちました。ですから、放課後生徒会室まできてください」

これだけをみたら、完全にラブレターであるんだけど、俺は、たぶん、ラブレターじゃないと思っている。

だって、あんな美人な人が俺なんかを好きになるわけないもんね。

というか、接点がなさすぎる。

まあ、放課後生徒会室に行ってみるか。

そして、放課後。俺は、きちんと、生徒会室の前までは来た。でも、なかなか、開けれない。

なんか、生徒会室って神聖な場所って感じがしてものすごく入りにくいんだよねー。

「どうか、しましたか?」

「っは!い、いえ、なんで……生徒会長に用事がありまして」

危ねー、危うく、なんでもないですって言うところだった。

「あ、佑樹君ね。じゃあ、一緒に今から生徒会室に入ろうか」

「あ、はい」

???なんで、この人俺の名前知ってるの?

っていうか、俺この人のことなにも知らないだけど。

「華撫、佑樹君来てたよ」

「そう」

「うん」

そう言うと俺と一緒に入ってきた人は、生徒会室から出て行ってしまった。

……………二人きりになってしまった。凄い緊張する。

そして、二人きりになってからしばらくして

「で、佑樹君」

と生徒会長が俺に話しかけてきた。

……いったい、なにを言われるんだろう……

「はい、なんでしょうか?」

「君は、生徒会に興味はある?」

「えーと、正直に言っていいですか?」

「いいよ」

「ないです」

って、俺なに言ってるの!ここは、嘘でも、ありますと言っておくところだろうがよ!

「ふふ、正直でいいね」

「え?」

なんで、この人笑ってるの?

っていうか、さすが美人笑顔も美人だ。

「ふふ、そんな君お願いがあるんだ」

「はい、なんでしょうか」

「生徒会副会長になってほしい」

「え?」

えっぇぇぇぇぇぇ!!!!

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