第4話:紅
いつまでも見ていたい気もしたけど、ユウキを待たせているのが悪い気がして、美術館を後にしました。
公園を散歩しながら
ユウキ「いい絵が見れたね」
カズハ「うん、すごいよ、いい絵を見れた気がする。いつかあんな絵が描きたいって思った」
緑のトンネルを歩きながら・・・ユウキは何枚か写真を撮って
ユウキ「何かイメージがわかないな・・・」
カズハ「木漏れ日とかダメかな」
ユウキ「あ、それはいいかも・・・写真を撮るのは簡単だけど、これを絵にするのはつらいかもしれない、それこそイラストレーター光の入れ方を参考にしたほうがいいかも・・・」
カズハ「参考にできるの?」
ユウキ「うん、パソコンでペイントソフト使うのはむりだけど、あの色の表現を見ていたら
ンとなく出来そうなきがする・・・」
カズハ「え?私もやりたい」
ユウキ「そうだな・・・もうちょっとパソコンで色々みたいし図書館とか本屋で資料みたいから・・・ちょっと時間がかかるかも・・・応募期間ってまだ余裕ある?」
カズハ「あと・・・1ヵ月くらいあるよ」
ユウキ「なら、なんとかなりそうだね」
カズハ「私も一緒にやっていい」
ユウキ「・・・いいけど、うまくいくかわからないよ」
カズハ「今の技術で普通に描いていても、ああはならないから君に賭けるよ」
ユウキ「ハードルをあげてくれるね」
カズハ「期待してるんだって」
ユウキ「そろそろ帰ろうか、空が暮れだしてる・・・」
カズハ「あ・・・ほんとだ」
緑のトンネルを歩きながら
カズハ「紅い木漏れ日ってもっときれいかなって思ったけど色が合わないね・・・」
振り返ったら目の前にユウキの顔があって・・・近い
ユウキ「赤と緑じゃ色合いが・・・」
ユウキの顔が紅いのは夕日のせいなのか、距離のせいなのかは分からない・・・
そんなのはどちらでもよくて・・・キスをした。
ユウキ「目をとじないんだね」
カズハ「ユウキこそ」
そのあと2人で笑った・・・
茜色の中を歩きながら
カズハ「いやじゃなかった?」
ユウキ「いや・・・別に・・・そんなん聞くならしなきゃいいのに」
カズハ「ははは、ごめん、そうだね」
ユウキ「なんとなく、そのうち来そうな予感はあったよ」
カズハ「は~?そうなの?君から奪おうって気はないの?」
ユウキ「・・・どうかな・・・今のタイミングってお互いからじゃなかった?」
カズハ「・・・かも・・・」
やばい照れてしまった・・・顔をユウキにつかずけて
カズハ「じゃあ、君から来てよ」
今度は目を閉じてみた。
そっと唇に触れるものがあって・・・その後優しく抱きしめてくれた。
目を開けて
カズハ「ありがとう」
ユウキ「お礼をいわれると照れる・・・」
カズハ「ごめん、帰ろうか」
ユウキ「そうだね」
どちらからともなく手をつないで歩いた
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