第6話捧げよ!(事前の心構えは大事)
…魔素石に初めてを捧げました。
いや真面目な話、ダンジョンナビゲーター(略してダンナビ)の事前報告とレクチャーがなかったらパニック起こしてヤバかったよ。
隣りの部屋に魔法陣を設置して、意図的に魔素溜まりを作るとその上に産んだ魔素核を置く。
『どのような魔物を召喚しますか?』
ダンナビがスライム、ゴブリン、オーク、スケルトン、ゾンビ。初心者むけな魔物がリストアップする。
「蟻系の魔物が欲しいんだけどダメかな?」
『蟻系の魔物はこの世界に存在しません1からの創作になります』
ダンナビの言葉に考えていた蟻系の魔物の設定を伝える。
ラージアント(卵)、ラージアント(幼虫)、ラージアント(蛹)はそのまんま。
弱すぎて他のモンスターや冒険者から見れば経験値ボーナス確定の存在である。
ラージアント(成虫)容姿は基本大きなアリ。
汎用スキルは岩石生成Lv.1(MAX)。嗅覚強化。力の向上。マーキング。
次に種類。
ラージアント(クイーン)。容姿は体長3メートルのオオクロアリ。
専用スキルは産卵。ラージアントの卵を産む。
そして統率。産んだラージアント系の能力を大きく向上させる。
倒した時のドロップ品は魔石と古代貨幣と素材の外皮。
ラージアント(ワーカー)。容姿は体長2メートルのクロアリ。
専用スキルはない。主に巣(ダンジョン)の拡張と整備する。
倒した時のドロップ品は魔石。
ラージアント(ワーカー)進化先は、進化レベルに達したときに、もっとも高いステータスで分岐するようにする。
力ならラージアント(ソルジャー)。容姿は体長2メートルのサムライアリ。
巣(ダンジョン)の護衛前衛で、刀のような鋭い切れ味をもつ大あごで攻撃する。
専用スキルはバーサーク。一時的な全能力の向上。
倒した時のドロップ品は魔石と大顎。大顎は武器に加工できる。
耐久ならラージアント(シールド)。容姿は体長2メートルのタートルアント。
専用スキルは硬化。一時的に防御力を向上させる。
倒した時のドロップ品は魔石と頭部外皮。頭部外皮は盾に加工できる。
敏捷性ならラージアント(アーチャー)。容姿は体長2メートルのミートアント。
専用スキルは曲射。蟻酸を放物線軌道を描いて射出させ、障害物越しに目標を的確に攻撃する。
倒した時のドロップ品は魔石と蟻酸袋。蟻酸袋は酸が入った薬品袋として利用できる。
とりあえずこんなものか。
『ダンジョン構築に有益だと判断。許可されました。ラージアントの外観情報をお願いします』
「いますぐ要る?」
『そうですね。24時間後、生み出される前までに用意していただければ』
OK。外観情報は地球の俺に用意してもらおう・・・メール送信と。
ダンジョン制作と配置モンスターに目途がついたので、ダンジョンマスターとして次の段階に入ることにした。
冒険者の勧誘だ。
ただ、俺がチュウカナ大陸のどこにいるのかが解らないことが判明した。
たったひとりで石の中にいて、やっとこさ地上に出たら雪の降る森林なのだから当然と言えば当然なのだが。
なので、なるべく早く近くの人里を探し出し場所を確定する必要がある。
あと当然というか、異世界なので服と金は早急になんとかする必要がある。
となると、戦闘スキルを鍛えつつ森の中で適当に魔物や獣を狩りながら素材やら魔石を集めて人里を目指していくかな。
なぜ魔石を集めるのか。魔石は死蔵されていて魔素が滞っているんじゃないかって?
今はまだ、魔素の循環が滞っているだけで、まだ枯渇している段階じゃないよ。
枯渇したから助けてと泣きつかれなっかたことは僥倖である。
さて、地上での拠点造りである。
まずダンジョンの入り口予定地から少し離れたところ。
最初に地上に出た場所に石でコの字に高さ1メートルほどの壁を造り、枯れた蔦のようなもので外壁にカモフラージュを施す。
風が入って来ないからか、ダンジョンの結界範囲が大きくなったからか、壁の中は意外に快適だ。
つぎに周囲の木々を根元の土を岩石生成で掘り起こして打ち倒すという荒業で伐採。
伐採した木は新たに覚えた風魔法エアカッターで削り、加工することでレベルアップに利用する。
攻撃魔法を攻撃以外に利用してレベルアップとか無茶苦茶だな。
つぎに井戸を掘り、地面に穴を掘り、積もった雪を火魔法ファイアで溶かし、湧き水を併用して小さな池を作る。
朝、池に氷が張るたびに指弾で氷を割り、日中は気配を殺して池を監視。
気配遮断のスキルがガンガン上がっていく。
日が暮れたら地下六階の部屋に戻りアップされていた棒術の基礎動画の映像をなぞって鍛錬。
ただ、棒術のレベルはなかなか上がらなかったよ。素振りだけだしね。
鍛錬中に天井に掛け続けていたライトがMPが尽きて消えたらお休みなさいである。
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