本文は透明感ある簡潔な文章で書かれ、物語としては目的やキャラの動きなど読み取りやすくわかりやすい。欲を言えば文章に良い意味で「癖」があってもよかったと思いました。丁重ではあれど、単調にもなりがちなことは誰もが頭を悩ませるものです。しかし話の筋はすんなりと入ってくるので、今回の『君が泣いた日』にはベストな文体と言えます。次回作あれば、独特の「良さ」をもっと期待します!
怪我して入院した病院で出会ったのは、感情が欠落した少女。その少女の笑みを見たとき、少年は全てを取り戻そうと奮闘する。笑いあり涙ありの切ない物語です