プロローグ #3

窓から差す太陽の光は僕をやみから救いだした。


『見慣れない天井だ。家にはこんな蛍光灯はない。ここはどこだろう。』


こんなことを言おうとしていたのだが声が掠れていて「あぁぅ、、、」という奇妙きみょうな声だけが出た。


寝転がっている状態からふと足元を見ると僕のかあさんが看病かんびょうで疲れたのか、寝息を立てて寝ていた。


喉が渇いたのでベッドの隣にある台座に置かれたグラスに入った水を飲んだ。


ようやく正常の声が出るようになった。


朝の見回りに来たナースさん(名札から察するに名前は加藤かとう はなと言うらしい)が僕の意識が戻っているのを見て、大慌てで病室を出て行ったのは 今から数分前のことだ。


今はこの『うみなし病院』という様々な科目かもくそろう大きな病院の医院長から容態ようたいの説明を受けている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る