プロローグ #2

痛い、苦しい。


僕はひんやりと冷たいアスファルトに仰向けになって倒れた。


あまりの痛さで目が開けられない。


少し意識が飛んだのだろうか。


いつの間にか僕の周りに人だかりが出来たらしい。


慌ただしく「大丈夫か!?」だの、「意識はあるか!?」といった声が耳に届く。


返事をしようにも全く声が出ない。


周辺にいた目撃者が呼んでくれてたらしい救急車から降りてきた隊員たちは「大丈夫ですか?」「聞こえますか?」と僕に声をかけた。


必死に声を出そうとするも、やはり声は出なかった。


だが、微かに口元が動いたのを確認した救急隊員は、すぐに担架を用意させ、2人がかりで救急車の中に運んだ。


僕は安心したのか、深い眠りに落ちた。

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