第3話

皮膚欠損、、、

説明だけして先生はすぐに部屋から出ていった

看護師さんが私と母に赤ちゃんを抱っこさせてくれる

生まれたての顔は正直可愛いとは言えない顔をしていた

手にすっぽりと入る小ささと少しでも動いたら壊れてしまいそうなその柔らかさに手が震えている

まだ慣れていない抱っこをする怖さのあまりに母に変わる

可愛い、可愛いと抱く母

父は生まれたばかりの赤ちゃんを抱くのは怖いらしく横で見ている

「健康だし元気に生まれてきてくれたんだから全然気にすることない、こんなに可愛いもん」と母が言い、父も横でうんうんと頷いている

笑顔が崩れないように頷く事しかできなかった



看護師さんに預けて「またすぐ連れてきますね」と一言いい部屋をでた

残っている助産師さんから「いきなりでびっくりしたよね」と優しく話し掛けられる

出産の際に赤ちゃんを取り上げてくれた助産師さんだ

「皮膚欠損は治らないと言っていましたが、頭はずっとあのままなんでしょうか」

質問したのは変わらず父だった

「私は今までこの子の他に見たことが無いので私からは今なんとも言えません、すみません」

と言った後にでも、と続けて「健康上には何の問題もありませんしとっても元気ですよ」と笑顔でいう

「そうだね、元気だし色々調べて貰ってからだね」と両親が話している

「じゃあ、看護師がすぐ来ると思うので何かあったら呼んでください」と出ていった


それから一時間以上待っても赤ちゃんが来ないので一度看護師さんを呼んだが他の子もいるらしく時間が掛かっているそうなので明日来ると言って両親は帰った

陣痛がきたときには一緒に起きていたので朝の四時から今まで一睡もしていないので疲れたのだろう

今はもう16時だ

誰よりも先に姉に連絡を入れた


「赤ちゃんが皮膚欠損だった」





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