双子のお隣さん
1
幼少期の思い出の中で、私の両隣にはいつも幼馴染のかわいい双子がいる。
小さい頃、私達
遊びに外へ出ると自然と足が向くのは、近所の小さな公園…の、隅っこにいつもひっそり止まっているアイス売りのワゴン車。
可愛らしい水色の車体には、遠くからでも見えるようにでかでかと店の名前が書かれている。
英語で書かれたその文字は当時まだ小学生だった私達には読めなかったため、判断基準はワゴン車の形や色、それからそこで働くアルバイトのお姉さんだった。
お姉さんは、私達を見るなりワゴン車からひょっこりと顔を出し、「今日も
そして、『今日の問題』を出しては『今日の色』を決める。
例えばあの日は。
「『春』って何色だと思う?」
こんな質問だった。
「ぴんく!」
私達が声を揃えると、お姉さんがふふと笑ってピンク色のリボンをアイスのカップに巻き付ける。
アイスを買うお小遣いがなくても、行けばいつも歓迎された。時々遊んでくれたし、遊具で遊ぶ私達を見守ってくれた。
大きな声でお礼を言うと、いつも決まってお姉さんはこう言う。
「また明日も、
……もう5年も前のことだ。
それでも、私にとって大切な、小さい頃の思い出
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