第29話 mystery 25 ~妄想~
有理子と理恵が会長室に来た。
「会長、折り入って会長にお願いがあって参りました」
「改まって何だよ? お前達のお願いなら大概の事は聞いてるつもりだぞ?」
「はい、ですがこれは少し卑怯なお願いなのです、でも聞いて頂きたいのです、何としてでも…………」
「どういうお願いだ?」
「以前派閥の事はお話したと思います」
「ああ、元社長派閥のな? あれが有るからお前達の顔データーもO.Kしただろ? 龍牙の話じゃあの派閥にも奴等の産業スパイが紛れ込んでる可能性が有るってきいた、叩き潰さねーとな?」
「はい、戦うにも資金は必要です、ですが今の状態では会社の資産全てを私の一存ではどうこうする事は出来ないんです」
「そこで今回会長にお願いしたいのが、新ブランドの立ち上げの協力要請です」
「いや、協力も何も、あれは全て俺の案で有理子が具体化したものだぜ? 理恵、俺が協力しないわけねーだろ?」
「その協力ではなく、別の協力です!」
「別の協力? どゆ事?」
「会長の造る下着何です、あれを着ると、その、、、」
「ハッキリと言いなさい社長! そんなんじゃ協力を得られないわよ?」
「お姉様も言ってくださっても良いじゃないですか⁉」
「社長は貴女よ?」
「もう! 解りました!」
「何ぞ?」
「え~と…………馴れてもその、気持ちよくて、、、濡れてしまうんです…………」
「見せろ!」
俺は有理子のスカートガバッと捲った
「キャーーーー!」
バキ!バキ!ボカボカ!
「いで、 いで、いで! 解った! すまん!」
「急に捲らないでください!」
「その程度お見せしても良いじゃない?」
「理恵も同じなのか?」
「どうぞ!」
理恵は自分から撒くって見せる
「どれどれ! うぉ!」
「有理子、殴って!」
バキ!
「んが!」
「触ってもいいとは誰も言ってません!」
「何故お姉様自分で殴らないのですか?」
「殴れないのよ、私の正体おしえたでしょ? 宇宙を構成している原初人である以上、自らが愛した人に危害を加える等出来ないの」
「やり放題じゃねえか!」
バキ!
「んがー!」
「私が許しません!」
「…………お話を進めたいのですが?」
「…………解った」
「では、、簡単に言うとこの下着を売りたいんです」
「いや、それは無理だろ? いくらなんでも完璧な物は立体裁断しなきゃ出来ねえぞ? 客を触りまくる何て出来ねえだろ?」
「そうじゃないんです会長、完璧な物では一般人が生活できないでしょう? 詰りアプリデーターをもとに、作製した下着ならこれほどの効果は得られないと思うんです、それに会長の魔力だけを加えれば、少し気持ちのいいだけの幸せになれる下着の出来上り…………と言う企みなんです」
「…………確かに卑怯だな…………更正な販売競争をしているとはとても言いがたい」
「そこをどうか、、お願いします、これから彼等の攻撃はどんどんエスカレートして行くでしょう、神合コーポレーションを何とか自由に扱える様にしたいんです」
そこに龍牙が入ってきた。
「俺からも頼むよ、たけちゃん、たけちゃんが引っ掛かっている所は解る、魔力を使うってのは奴等のやっている洗脳と同じだ、そこに賛同は出来かねないとは思う」
「龍牙、それが解ってて何故お前まで頼んでくる?」
「勝たなきゃ成らないからだ! 多くの命を救うために汚い事は俺は厭わない、俺は正義では無いからね、俺は悪でいい。
でもたけちゃんにはヒーローでいては貰いたい、俺は悪魔でいいんだよ、だから頼んでる」
「へ! 俺だってヒーローは柄じゃねえよ、、よし、ならこれはあくまでも俺の趣味でやる事だ!
販売の為にやる訳じゃねえ、だから有理子、理恵、お前たちはこの件に関わるな!
良いな? 俺があくまでも町で偶然パンチラを見たときに、濡れてるパンツを見たい! だからその為に仕込む事だ。
それなら俺はやる! だが販売協力はしない‼」
「…………解りました、逆にその方が良い魔力生成が出来るでしょう…………
では私はこれから独り言を言います。
会長のお造りに成ったパンティの、気持ちよく成る秘密を調べて見ました。
先ずは科学的に、これは立体裁断によるボディラインへの完璧なフィット感、そして新たなる新クロッチによる、強度を利用した合わせ目の極端な減少、そしてバストアップや体型補正の新機構、これらは合計して22の特許出願と30を越える実用新案を提出しています。」
「マジかよ⁉」
「次に魔力側から見た原因です、先ず魔力とは簡単に言うと真名=マナ生成が現象を造り出します。
詰りマナとは言葉であり、思いであり、これが魔力の正体です。
会長の造る下着には、よく言われる動く人形、有れと同じ様な効果が見られました。」
「嘘⁉」
「詰り猛烈にいやらしい事を考えながら造る余り、下着その物がエッチな下着と化してしまっているんです。」
「つまりなにか?俺の造る下着は化け人形ヨロシク、変態化け下着って事かよ⁉」
「さて、その激しい助平魔力をどの様に抽出して、量販する下着に入れ込むか?
ここにマナの結晶石が有ります、この結晶石はよく見られるUFO等の動力源に使われるモスコビウムと同一の物ですが、密度が大違いです。
これに変態的状態に成っている会長から、魔力を吸収します。そしてこの結晶を下着を造るミシンに嵌め込みます。
そうすると会長の分身と成ったエッチミシンが会長と同じエッチ下着と同じものを作製してくれると言う訳です」
「プー!」
「笑ってんじゃねー! 龍牙‼」
「ご、ごめん、でも、エッチミシンて、プ! 蛇の目ミシンじゃなくてエロ目ミシンになっちゃうね?」
「ウルセー‼」
そして早速ワルキューレ隊の下着をエロ目ミシンで製作してみる事になった、ワルキューレ隊の裁断は俺自らが行っている為に、エロ目ミシンが成功ならば、妻達と同じ効果が得られる筈だ。
結晶石には俺の下着を造る時同様にあらゆるエロ妄想を膨らませた状態時の俺の魔力を吸わせて有る。
かなりの量を持って行かれたので一瞬だが俺は朦朧とした。
そして対にワルキューレ隊員の試着が始まった、結果…………妻達よりも酷い事に成ってしまった…………
隊員全員が大失禁、泡を吹いて大痙攣、そこで何故そうなったのかを理恵を呼んで調べた、結果…………
「このミシンが変態過ぎますね…………」
「何~~⁉」
「会長何を考えて石に魔力を吸収させました?」
「そりゃ~オメエ、めちゃめちゃエロい事をだよ…………」
「だからどんな?」
「言うのかよ⁉」
「言って頂かなければ対処法が見つかりません‼」
「えーと…………まあ、何だ……エロ下着を付けた妻とワルキューレ隊員のハーレムをだな……」
「は~~…………詰り結晶石がそれを叶えようと猛烈な助平魔力を送り込んだ訳ですね…………妄想人数を減らして下さい‼」
「そんな器用なエロ妄想出来るか!」
「人数を減らす位簡単でしょう! 結晶石は希少で数が少ないんですから! 今度は成功させて下さいね‼」
そして何とか次のミシンは成功した。
最初のミシンはグレートエロ目ミシンとして、更なる激しい刺激を必要とするお客専用のミシンと成った。
理恵の言った様に結晶石の数は少なく、何とか15台のミシンが出来る程度だった。
まあ最初の稼働台数としては充分だろう。
本部では有理子と理恵、由利と理菜が、元社長派閥の物たちと、会議の場で激しい攻防を繰り広げていた。
筆頭は副社長、海原 兼次、No.2に取締役、河野 洋二、後は取り巻きだ。
「ですから社長、何度も言う様に今更この不景気の時代に新ブランド等成功するはずは無い! 大体株主達に何と説明をするつもりですか」
「私も何度も言いました、この不景気な時代だからこそビジネスチャンスは生まれるのです、今や各企業は新規投資を全くしません、守りに入って頑なに経費を削減し続けているだけです。
ですが世の中には溜め込んで居るだけで、流通を待っているお金は山程有るのです、内部留保を吐き出させるには流通を起こすしかないのです、ですが今の政権はただ公共事業の無駄を省くとか、全く明後日の方向での政策ばかりを打ち出して居る、流通を起こすのは公共事業が一番だと言うのに、だからこそ逆を考えれば今がビジネスチャンスなのです! 溜め込んでいるお金を私達に向けて出して頂ける策を打ち出せれば私達が一人勝ち出来るチャンスなんです!」
「そんな夢みたいな事を…………新ブランドがその発火材だとでも言うおつもりですか?」
「22の特許、30を越える実用新案、全て通りそうだと先程局から連絡を頂けました。これをビジネスチャンスと捉えられない様な役員は早々にご退場頂いた方が良いのでは無いですか? 貴殿方がした事と言えば、馬鹿みたいに経費を垂れ流す伝痛や黒報堂の全く当たりもしないCM制作や、2流デザイナーへの丸投げデザイン制作、そして3流アイドルへの無意味な投資や、売国奴と噂の高いサッカーチームへのスポンサー契約、これに何十億掛けました? これこそ株主総会で何と説明をするおつもりでしょう?」
「まあいい、では次の株主総会でこの件を決めるとしましょう、今日はここまで、このままではいくら時間をかけても平行線だ! それで良いですな? 社長?」
「良いでしょう…………」
そして会議が終わる
「勝てる見込みは? 有理子…………」
「難しいわ、、株主の大御所達は皆父の頃の人達ばかり、私達の持株は何れだけ集めても30% それこそホワイトナイトの登場でも無い限りは…………」
俺は俺なりに動くしか無いか…………龍牙にでも相談するか…………
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