第14話 mystery 13 ~甦るジャーリア達~
ジャーリア達の詳しい詳細については神様なんての幕間、主要登場人物紹介と本編第一章9~10話をご確認下さい。
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本文
神合警備本社地下にある、統合警備管理室。
まあ、警備管理室と言うのは名目で、有事の際にはここが指令室に成るのだろう。
至る所に世界中からの情報に対して処理員が必要な物とそうでないものに振り分けをして、端末にそれらの情報を移していた。
だが何故かそこには女性しか見られない、どういう事なのか?
「さてたけちゃん、こっちの部屋に来て!」
そこには美しい2人の外人女性がいた、人種敵には中東かインド人的な感じだが、ぶっちゃけ猛烈に美人だ、だけど…………やはり双子なのか? 顔が一緒だ。
「龍牙、この人が?」
「ああ、そうだ、君達の待ち望んだ人だ」
それを聞くや、彼女達は目に一杯の涙を浮かべ
「お待ちしておりました、私はラフィーネ アグディス カーン、こちらは妹のリーア シャマル カーン、インドに有る神合警備支点の支店長を私が、妹が警備隊隊長をしております」
「ああ、松田 健だ、待ってたって言うのは?」
「はい、先ずこれをご覧下さい」
そしてこのラフィーネが出して来た物に俺は目を奪われた、それはスマホだった、だが、何故かそれはもう何十年、いや、何百年と使われて居ない様にも見える、そして俺が数か月前になくした物と同じ機種の物だ。
「随分と時間が経過している様にも見える、でもそれと俺に何の関係が?」
「このスマホは私の家、カーン家に伝わる約3万年以上前の物です」
「3万年⁉ てかそんなに持つのかよ⁉」
「普通は持たないでしょうね、でもとあるケースに入れられてこれは大切に補完されて居ました。西暦2015年になったら開く事が記されて居る箱に」
「それまでは開けられなかったって言うのか?」
「はい、鍵がかけられて居るわけでもなく、何かに入れられて居る訳でもなく…………ただ私とリーアが25才になれば箱は開けられると、そして私とリーアがこの時代に産まれて来る事はこの箱と伴に予言として伝えられて来ました。私の家は当時王族だったそうです。レムリアの…………」
「レムリア⁉ 嘘だろ?」
「私も最初はそう思って居ました、ですがこのスマホに写っている動画をご覧下さい。」
「これは俺がそのスマホから抜き出した映像だよ! これを見てくれ」
モニターに映像が写し出された、そしてそこには、あのピンク色の事務服、カップレスマークⅡを身に纏ったラフィーネとリーアと同じかおをした女性が、何やら解らない言葉で喋っていた。
「さて、次に映る映像は今と同じ物だけど、日本語に俺が吹き替えた物を入れてある。吹き替えを喋っているのはこの二人だよ」
そして…………
『ラフィーネ、リーア、今これを見ている貴女達に伝えます。
とある神様に頼んで私達は西暦の時代に甦る事が出来る様になって居ます。
そして蘇った姿が貴女達です。信じられないでしょうが事実です。私の名はラフィーネ、そして隣に居るのがリーア、私の娘です。』
「なぬーーー?」
「まあ、聞いて!」
『私はレムリア王家の娘、ラフィーリアとして一度生を受けました、ですが神々との戦いに敗れ、大切な人を失いました。そして私は自らを神に頼んで呪いをかけて貰いました。記憶を引き継いで生まれ変われる様に、ですがその呪いは完全な物では有りません、記憶を引き継いで新たな生を持てるのは神だけです、人間には不可能何です、でも私はその不完全な物を敢えて受入れました、もう一度愛する人に巡り合い、再び共に戦える様に、その呪いの姿が今の私のこの姿なのです。この呪いの姿をジャーリアと言います、同じ顔、同じ姿を持った人間を性行無しに世に3人産み落とす、その生まれ出でた者は母の記憶を持って産まれて来る。そうして私は再び愛する人と巡り会う事が出来、呪いも解かれました。
そして今、貴女が生を受けた時代、その方が再び戦いに行かれます、共に戦場へ、其が私の望みです、そしてこの画像が映る小箱が愛するあの方が私達に残して下さった思いでの小箱、その持ち主を探しなさい、そして愛するあの方の傍らへ再び立ちなさい』
「この二人が言っているのが俺なのか?」
「それを確かめる為に今たけちゃんがここに居るんだよ、まあそのスマホに入っている動画を見てごらん? 特に2014年の12月に録った映像を」
俺はスマホをラフィーネから受け取り動画フォルダーを覗いて見た。
「どれ? ん! ああ~ーーーーーー!」
そこには酔っ払って眠った久美の恥ずかしい部分を盗撮した映像が写し出されれていた。
しかも俺の部屋で俺の声入りで…………
間違いなくクリスマスに俺がイタズラ目的で久美を酔わせ、盗撮した映像である。
こんなものを久美に見せたら間違いなく殺される…………
「んな、何でこんなものが…………て俺がやっぱりこのスマホ持ってタイムスリップしたのか⁉」
「そうだね、やっぱり持ち主はたけちゃんだね」
「信じられませんが…………状況的に恐らくは私達姉妹も、そしてあちらの部屋に居る彼女達も、そして我が支部に居る者達もこの時代に貴方と共に戦うために蘇った者達なのでしょう」
「何⁉ 皆がそうだってのか?」
「ワルキューレ隊、彼女達はそう呼称されているんだ、これは大和家に伝わる伝承でね、この時代に組織される様に決められて居る。そして彼女達は誰に言われるまでもなくワルキューレ隊に志願してきた者達なんだ。皆がたけちゃんに由来の物を持参して来た。でも皆が揃って同じ物をここに持ち込んでいる、其が…………美憂、入って!」
「失礼します…………」
「が! ウオォーーーーー! そ、それは!」
「え~と…………! やっぱりそうなるんですかーーーーー!」
「可愛いね~‼ 美憂ちゅわーーーん!」
ジャンピングエアー平泳ぎ、条件反射でつい出てしまう様だ、発作なので仕方無い…………我慢をしてもらおう
「ヒィィィィ!」
「ローリングソバット‼」
バキ!
「グファ!」
錐揉みしながら吹っ飛ばされた……
「アマリアさん、助かったよ…………」
「副総帥、あまり私にこの様な役割を押し付けないでくれ、私とて…………」
「すみません、ですが久美を専務のガードから今外す訳にはいかない物で」
「いててて……アマリアさん? そうか、ここはワルキューレ隊の」
「すみません、一応副総帥から総帥が乱心したときの為にと…………」
「しかしこのピンク色事務服に似ているのは?」
「これは私の松田家に伝わる戦闘用隊副何です。私の先祖も大和家に嫁入りして松田姓を名のって居ました。ワルキューレ隊の一員で商家の娘から大抜擢されて皇族の大和家に嫁入り出来たと、そして私の家にはこれがこの服と共に伝わっているんです、多分ワルキューレ隊の子孫を纏める仕事が私の家に課せられた使命なのでしょう」
「カラープリンターだと⁉ だけどこれ動くのか?」
「特定の人にしか動かす事が出来ません、でも多分総帥なら動かす事が出来るんじゃないですか?」
「特定の人? 何で俺が動かせるんだ?」
「とりあえずここに手を置いて下さい」
そこには何かアクチェーターの様な物がつけられていた、そして俺がそこに手を置くと……
「げ! マジで動いた! どうなってんだ? 電気もねーのに!」
「そこに手を置いていて下さいね、今現像しますから」
そしてその中に補完されたデータから読み出された画像から、十人近い三種類の美憂が着ている様な隊服を着た少女達の写真が現像された、そこには大きな紋章が描かれている旗を持った少女も写っている。
「この紋章は?」
「この隊服を良く見て下さい」
「同じ紋章だ……て事は」
「はい、当時のワルキューレ隊の紋章です」
詰りここに集まった女性達は皆がタイムスリップした時に俺の女だった子孫だって事か…………
「なあ、龍牙、ここに集まった女性達が皆当時の俺の女だって事は理解した、だけどよ? 俺達が戦う相手はやばい奴等だ、本当にこれで良いのか?」
「言いたい事は解る、でも彼女達の意思をねじ曲げてまで遠ざける様な事はしたくない、彼女達は自らの意思で皆ここに集まって居るんだ」
「総帥の仰有る事は解ります、私達だって最初は命の危険まで犯してまで祖先の意思に従うのはどうなのか? と思って居ました。其が本音です、でも何故か心の奥底から日がたつに従い貴方への思いが強くなって来るんです、何故でしょうね…………自分でも不思議なんです、合った記憶すら無い人への愛おしい思いが強くなる何て、、、でもお会いした今だからこそ言える気持ちもあるんです。其が最初に発した言葉…………お待ちしておりました…………そして…………おかえりなさい、健様!」
何なんだ、それこそ不思議だ…………この子達にふれあって居るると、有理子達や久美達と居るときと同じような、落ち着ける感じがする…………
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