第13話 mystery 12 ~敵に回してはいけない男~
冷酷に目的の達成の為に、手段を選ばず最短のルートを構築して行く、そんな人を作者は恐いと感じます。
なぜならそう言う人は何手も先を呼んで、自分のイメージしたルートに此方を誘導して行くからです。
リアルの商談でもそう言う人を相手に作者は商談したことが有ります。
恐いですよね~
ーーーーーーーーーー
本文
松田 杏奈
彼女は大和家の分家で松田家始祖の母が大和家始祖の妻だったと言う。
「伝承にはこの服の名前はこう記されて居ます。ピンク事務服、激ミニスカヴァージョンカップレスマークⅡ」
カラン‼ ビチャ‼
「グォーーーー! アチイ‼ ポコチンが火傷する‼」
「大変です! コーヒーを拭いて! 由利‼」
「ズボンを脱いで下さい‼ 会長‼」
「ブハハハハハ‼」
「笑ってんじゃねー! 浩二‼」
「ごめん、ごめん、てか、…………まあ…………」
確かにこの時咄嗟に出た俺の浩二と言う言葉に健二は反応した、まあ俺自身ピンポ火傷に慌ててそれを突っ込むタイミングを逃してしまったが…………
「でもこんな服造るのはそうは居ないと思うんだよね? どう思う? たけちゃん」
「………………間違いない…………ピンクの事務服がそんな時代に有る事事態が有り得ねーし、スカートがとんでもなく上過ぎる、、、しかも乳出し…………てか…………たまンネーじゃねーかその服ーーーー! 杏奈ちゃわわわわわん!」
「え? あ! キャーーーー‼」
スパーン!
「空中で泳ぐな!」
「間違い有りません、大和家始祖様です、伝承に記されて居る通り…………」
「伝承には何と書いて有るのですか?」
「はい、社長、伝承にはこの服を着て大和家始祖様の前に出ると、飛び上がり空中で平泳ぎと言う泳法を使って襲いかかって来ると書いて有ります。正に今のは平泳ぎ…………松田家のご先祖様のお母様は本当に会長の奥様だったのですね…………現実にこんな事が有るなんて今までは信じられませんでしたけど、ここまで同じだと信じるしか有りません…………」
確かに本当に其が伝承に残されて居るなら、俺が大和家始祖だ、詰りこの杏奈の先祖は俺と言う事になる。
「その松田家のご先祖様のお母様の名は何と言う方ですか?」
「そうね、それ私も気になる」
朔耶や久美が知らないのか…………
タイムスリップしたのは俺だけなのか?
「名前までは残されて居ないんです、ですが伝承にはこう残されて居ます。ご先祖様のお母様は大和家に嫁ぐ迄は奴隷身分だったとか、年齢もかなり高齢で何故大和様が貰ってくれたのか生涯理由は解らなかったそうです。ですが他の奥様方と何ら変わらない愛情を注いで頂き子まで授けてくれた、必ずどんな形でもご恩を返さなければ成らないとおなくなりになるまで仰っていたそうです…………」
久美と朔耶が泣いている、そして二人は杏奈を強く抱き締めていた。
「そう、そうだったのね…………」
「何だ? 何か解ったのか?」
「ん~ん、良いの、もう、、、」
何か知っているのだろう、だが今の俺はそれを聞くわけには行かない、だが二人の反応を見て居る限り、俺にとってその人は大事な人だったんだろう。
「たけちゃん、ちょっと厄介な事に成りそうだから、今日は神合警備に訪問先を変えて来てくれないかな?」
「厄介な事? どんな事だ?」
「そうだね…………」
そして健二はメモに何かをかきはじめた
(会長室は大丈夫だと思うが、絶対に聞かれてはいけない、盗聴の心配の無い本部で! 後普段は俺の事は龍牙と)
「ああ、解った、今日の訪問先は警備に変えよう、朔耶、望月さんに伝えておいてくれ!」
「はい、解りました」
神合警備本社
何故か都内に本社が無い、場所は神奈川県のA市、航空自衛隊の基地に程近いこの場所に本社が合った。
俺は車の中でこの疑問を龍牙に質問した
「なあ、龍牙、何で神合ビルに有る所が支店でA市が本社何だ?」
「実は本社機構の殆どは向こうに有るんだよ、こっちはダミー何だ、そして更に最大の基地が埼玉県のI市に有る」
「A市とI市、、航空自衛隊と繋がりが有るのか!」
「そう、米軍には内緒何だけどね、実は自衛隊の大部分の部隊はこちらの管理下に有る」
「ま、マジかよ⁉」
「マジだよ! 表の天皇と裏の天皇、自衛隊の大部分はこの二人の天皇へ忠誠を誓った精強の部隊何だ」
「裏の天皇? そんなの都市伝説だけの世界じゃ無かったのか?」
「実在するよ、裏の天皇は、そして代々裏の天皇こそがこの日本を本当に統治してきた天照様直系の天皇何だ、表の天皇は月読様やスサノオ様からの家系何だ」
「何でそんな事になった?」
「そうだね、たけちゃんに関係している事だからそれはまだかな? 記憶を取り戻した時に話そう、だけど裏の天皇は今は代理とだけ言っておくよ、裏の真の天皇はこれから産まれる」
「代理? どういう事だ?」
「裏の天皇は有理子社長、俺達は御膳と呼んでいる」
「え⁉」
「取りあえず今はそう理解して置いてくれれば良いかな?」
「それも俺の記憶か…………」
「そうだね、それで本題だ、目の結社が裏の天皇の存在に気がついた、だけどこちらで流した似せ情報に向こうは引っ掛かってくれたんだ」
「裏の天皇の存在? バレると不味いのか?」
「岩戸開き、日本の神話には秘密が隠されて居るんだ、何となくは解るよね?」
「ああ、どうも剣山辺りに何か隠されて居るとか…………」
「まあ、そんな都市伝説も有るけど、岩戸開きはもう済んでる、だけど裏の天皇の役割は開いた後に重要になって来るんだ。だから態々表と裏に天皇家を別けたんだ、岩戸開きが完成されていても裏の天皇の存在が無ければ意味が無い」
「敵が岩戸開きを完成させた此方に対して今度は裏の天皇の存在に気付き、消しにかかって来た、と言う感じか?」
「ご名答、だからこちらは御前と双子の理恵専務が本命だと言う似せ情報を流したんだ。そこで先ず一つ、たけちゃんの所に専務も置いて守って貰いたい」
「任せろ‼ だが貞操までは守りきる自信は無い‼」
「ああ、それは本人も承知だよ…………そこに理菜常務もついてく…………」
「皆まで言うな龍牙‼ 俺にドーンと任せれば良い!」
「聞くだけ野暮だったね…………そして本題は…………本社に着いた、動画で見てもらった方が早いね」
地上3階、地下20階、広大な地下空間には至るところに兵器が眠っていた。
「マジかよ…………何処からこんなもの」
「大和財閥は代々裏天皇の資産を管理していたんだ、そして裏天皇の軍事力はそれがそのまま大和財閥の力と言っていい、天皇家は天孫降臨より何十万年もの間続く歴史の中でこの日本を守り続けて来た。そして今から約3万6千年前に、天皇家の歴史に置いて、最大の危機が訪れたんだ。」
「神崎家の伝承に合ったあれか…………」
「そう、神々の戦い、それに辛うじて勝利した日本の天皇家は大和家に産まれた男児を天皇とし、その天皇が今の表と裏の天皇制を創った」
「おいおい、大和家から天皇って、いくら皇族だからって、いきなり大和家からで良いのかよ? 血筋ってのがあんだろ?」
「問題無いよ、その男児は上皇から産まれた男児だから」
「女系天皇はそんな昔から有ったのか?」
「当時は今より男が産まれなかった様だからね」
「マジか……天皇家は女系だもんな~」
「神に近いとそうなるのさ、今の神崎家も大和家も女系だよ!」
「何で神に近いとそうなるんだ?」
「男が産まれるシステムについて、たけちゃんは不思議に思わないの?」
「⁉…………やっぱり遺伝子か‼」
「気付いていたね、流石だ…………かつて神と呼ばれた者は自らに似せて人々を創った、何度もの遺伝子操作によって男女の性別が半分に成るように仕組まれたんだ。元々人のベースは女性だからね、本当に神と呼ばれる者には性別は無いんだよ」
「お前は見てきたみたいな事を言うな、伝承に残されていた事を言う言い方じゃない」
「見てきたさ、たけちゃんと一緒にね」
「…………俺は忘れている…………って事か」
「そう、忘れている、本当はもっと時間をかけて自ら思い出して行かないといけないんだけど…………そうも言ってられなくなって来ちゃったんだ」
「やばい事が起きているのか? お前と理恵達はアメリカに行ってたって聞いたけど? それ関係か」
「日本のマスコミでは報道されてないけど、ロスでゾンビ事件が起きた事は知っているかい?」
「ああ、ネットで見た、警官がなん十発も銃弾を撃ち込んだけど死ななかったとか」
「それがシカゴで生産された薬物だと俺達は突き止めて調査に向かったんだ、その結果、今巷で言われている危険ドラッグによる副作用であることも掴んだ、そしてそのドラッグはとある目的の為に生産された物で有る事も確認出来た」
「その目的は?」
「神の力を得る為の薬物さ」
「神の力? 俺は神なんて者が本当に存在していた何て信じないけどな?」
「そうだね、俺もそう、所謂今の人類よりも、遥か昔の人間とでも言った方が早いかな?」
「やっぱりそうか! ホモサピエンスは創られる過程での欠陥品なのか!」
「欠陥品と言う見方も有るけど、少し違うかな? 今の人類はそれはそれで神と呼ばれる者が創ったんだから、でもそうじゃない者も居るけどね、少なくとも日本人は神が創った人類なんだよ、それを知られたくない者達が居るんだ」
「イルミナティか、本当に居たんだな……」
「まあそれは追い追い、今たけちゃんが知っておかなければならないのは紛い物の神を造ろうとしているやからに似非日本人が協力していて、その薬物を日本に持ち込もうとしている事なんだ、そしてそいつらが狙うのが」
「理恵さんか…………だけどそのゾンビは理性が無いんだろう? どうやってターゲットに近付けるんだよ?」
「理性が無いのは薬だけを使っているからさ、今マスコミで怪しいキャンペーンを必死でやっているだろう? 脳をコントロール出来そうな物を如何にも選ばれた者みたいな言い回しで」
「マイクロチップか⁉」
「そう、それと組み合わせる事で異常に力を持つ者をコントロール出来る様に成る」
「ヤベーじゃねえか⁉」
「敵はたけちゃんのよく知って居る者たちだ、正直とんでもなく強大な相手だよ。
だけど俺達は負けない、俺はたけちゃんが勝てる為の下地を3万年以上かけて創って来たんだ‼ 後はたけちゃんと御前達が覚醒してくれれば、、、ぶっ潰すだけさ!」
この時の健二は俺の良く知る奴の、勝つためには手段を選ばない冷酷な人物の顔だった、確かに敵は強大だ、世界中の富の殆どを独占していると言われる者達が相手だ。
だが俺はそれでもこの男が相手ではないので恐ろしくは無い、この男を敵にしてしまった奴等に同情するぜ…………
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