第5話 mystery 5
今後少し解らない事が出てきたり、単語等が不明な部分が出てきた場合は神様なんての幕間等を見ていただければ解ると思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本文
今日から俺は神合コーポレーションの会長となった。神合コーポレーションは30の直轄企業と63のグループ会社からなる持株会社だ。
基本的に繊維産業から成った企業の為に直轄企業としてはそっち関係が多い、その他には宇宙開発事業団や警備会社、銀工業等が直轄企業になる。
日本の最大財閥だけあって総資産が500兆を越えるらしい…………年間純利益は約2.5兆と言うからぶっちゃけもうどんな金だか解らない。
まあ詰りそんなグループの会長といきなり俺が成った訳で有る。
正直俺は金の事などどうでもいい、普通に暮らして行けるだけの金が有れば後は必要無い、それと何故だか俺の持っているカードを全て解約させられた。
そして持たされたカードが神合グループで発行している日本でも有数のカードのみ、理由を聞くと全て既存のカードは情報が漏れているとの事。
これだけの規模の財閥となると情報漏洩にも気を配らないと駄目なんだろう…………
そして俺は今日から出社する事に決めた。
何をやるかは行って決めるとして、俺は朝早くに起きて9時には出社する事にした。
有理子からは早すぎると言われたが、何事も最初が肝心なんだ。
IDカードもまだ出来て居ないので、今日はV.I.P.訪問客用のカードを渡された。
一応そのカードで企業内何処でも大概の所は入れるそうだ。
その他今日は新入社員の入社式も有るのでそれも見学する事にした。まあ詰りそれが9時から有る訳だ。
実に久しぶりにスーツを着る事に成った俺は、全く体に会わないスーツしかもっていなかった。
全てがブカブカなのだ、俺何でこんなウエストがでかいスーツ持っているんだ? と不思議に成る位ウエストががばがばなのだ。
だがそれしか無い以上それを着ていくしかない、由利がスーツを買うまで出社は待てと言うが、そんな悠長な事をしていたら駄目人間になってしまう。
俺は愛車のスカイラインを走らせ都内丸の内に有る神合ビルへと向かった。
「しかしこの辺りが全て財閥の管理不動産何だよな? スゲーぜ…………、しかし駐車場何処だって言ってたっけ? 忘れちまった…………あの守衛に聞いてみるか? おじさ~ん、今日から出社何だけどさ? 駐車場って何処停めればいいの?」
「あぁん? 新入社員か?」
「は? ああ、まぁそうだけど?」
でいいんだよな?
「車で来ないように言われてただろ⁉ まあ来たもんは仕方無い、このビルの裏手に資材運搬用の出入口が有る、この札を前の見えやすい所に置いて置けば一応今日位は停めて置けるから、明日からは車何かで来るんじゃねーぞ‼ それと新入社員はIDがまだ無いからビルの入り口はこっちじゃねーぞ! 東側の入り口から訪問者用のIDを貰って入れ! 良いな‼」
「お、おう、サンキュー!」
マジかよ、電車とかめんどクセーな…………
てかこのビルの裏から東側の入り口ってめっちゃ遠いじゃねーか! 遅刻しちまう‼
取りあえず車を停めて俺は東側の入り口までダッシュした。新入社員入り口、有った! ぎりぎりセーフ‼
「遅い! これ持って走りなさい‼ もう入社式始まるわよ! それと名前は⁉」
「あ! はい、すいません、松田健です!」
「リストに無いわね? IDもしかして先に渡されている?」
「これ貰ったんですけど?」
「え? 新入社員が何でV.I.P.専用持って居るのよ?」
「いや、解りませんけどこれ持って行けって?」
「あの重役また間違えたのね…………あなた総務部だから此方のカードに変えなさい」
「俺総務部何ですか?」
「そうよ、総務部勤務の人は先にID渡されるのよ、てかあなた入り口はこっちじゃなくて社員用の入り口からこれ出して出社する様に言われたでしょう?」
確かに有理子からはそう言われた…………大体セキュリティ用のIDなんざ産まれて初めて持ったんだから解る訳ねーだろ!
「ああ、忘れてました…………」
「兎に角急ぎなさい!」
俺は総務部のカードに変えて貰って入社式に急いだ、でも待てよ? 見学はするつもりだったけど、俺入社式に出席するつもり何て無かったんだけど? まあ良いか…………てか、これ全員が新卒だよな? 30過ぎの親父が新卒社員の入社式出て良いのか? まあ無駄に童顔の俺を不思議がる奴も居ないし…………まあ良いか……
そして俺は神合コーポレーションの入社式を無事終えた、そして案内されて総務部へと向かう。
「じゃあ新入社員の皆様は此方で挨拶を、その後担当課へ案内します」
総務部への配属新入社員は全部で15人、多いのか少ないのか、てか俺も入れると16人か…………
でも待てよ? 俺会長でここに来たんだよな? まあいきなりなのも変だから少し総務部で働けって事か…………まあ普通そうだよな…………
一通り挨拶が終えて配属する課を案内される事に成った。そして俺の順番に…………
「あれ? 松田君の配属先書いて無いわね? ちょっとID見せて?」
「これっすか?」
「確かに総務のIDね…………どうしよう?」
「三木担当課長の所でいいんじゃないですか? 彼処今回新入社員居ないし」
「でも彼処は…………」
「人足りないんだから仕方無いですよ」
「今年は由利常務から彼処には新入社員入れないって言われてるのよ…………」
「じゃあ取りあえずの配属先って事で、後で相談して決めれば良いじゃないですか?」
「それもそうね、じゃあついてきて! 松田君の配属先に案内するわね、今日は計算課に行ってちょうだい」
「押す!」
「失礼します、新入社員の松田君をお連れしました、決定では有りませんが手違いで配属先が漏れてしまっていて、一先ず此方で今日は仕事して貰う事に成りました」
「松田健です! 宜しくお願いします」
「解ったわ、まあ今日は雑用に成るけど頑張ってね? 私は係長の三枝恵子」
「宜しくお願いします」
「柴田君、松田君の事宜しく」
「ああ、解りました、、、ちっ、メンドクセー…………」
何だ? こいつ…………聞こえたぞ? コノヤロウ
「松田健です、宜しくお願いします」
「ああ、俺は柴田だ、一応主任だ、取りあえずお茶入れろ、全員分な!」
いきなりお茶汲みかよ! まあ仕方無い…………今日は雑用って言われてるし…………
「解りました…………」
給湯室に行きお茶を入れる、どうもあの柴田とか言うやつ気に入らねえ…………
「どうぞ…………」
「そこ置いとけ」
何かこいつムカつくな? 由利常務って多分由利の事か? 神崎が多いから多分名前で呼ばれてるんだろうな…………
「何だこのお茶、薄いな、お前お茶もろくに入れられねーのかよ!」
「はあ? 普通そんなもんじゃないですか?」
「ウルセー! 入れ直せ‼」
俺は急激に怒りが沸いて来た、、だが初日から首とか洒落にならねー事はしたくない……
取りあえず我満して入れ直そう…………
「濃くすればいいんですか?」
「そうだよ! 早く入れ直せ‼」
一先ず入れ直しに急騰室まで行く
その時後ろから女の子が来た、さっき計算課に居た女の子だ。
「松田君ごめんね? あたしは飯田ミサ、あの柴田主任何か勘違いしてるのよね」
「ああ、宜しくお願いします、勘違いって?」
「あいつ元々管理課に居たんだけど、主任に昇格してこっちに来たのよ、それも由利常務直々の転属命令で、それで由利常務に気に入られてるって息巻いてるのよね」
「それであの態度か…………」
「新人とか虐め抜いて皆辞めさせちゃうのよ……でも今日は我満してね? 配属は完全に決まった訳じゃ無いんでしょ?」
「まだ決まって無いね、所で由利常務って社長の娘さんの事?」
「ええそうよ、お茶の水大首席で卒業、とんでもない才女ね!」
「マジかよ? スゲーな…………所で課長はあいつに対して何も言わないの?」
「由利常務のお気に入りに何か言える人が居ると思う?」
「なあ? 本当にお気に入りなの?」
「そうよ、だって直々の栄転でしょ?」
「そうなのかな~?」
取りあえず煩そうなのでこのくらいで済ませ、俺はお茶を持って行った。
「おせーな‼ お茶入れるだけでどれだけ時間懸かってんだよ‼ 使えねー!」
「はい、はい、すみませんね! どうぞ」
「返事くらいまともにしろ! ん? 濃すぎるじゃねーか!」
「濃いなら自分で水でも入れればいいんじゃないですか? 濃くしろって言ったの主任でしょ?」
ぶっちゃけ俺の気は1ミリしか無い…………ミサって子がアチャー……って顔をしていた。
「お前俺が常務に言えば首何かすぐ飛ぶんだぞ? 入社初日に退職したいか?」
「いやいや首には成りたくないけどお前が俺を首に出きるとは思えねー!」
「ふ~ん、、まあいい、お前に仕事を与えてやる」
「いい加減にしなさい! 柴田主任、上司としての業務命令です、彼には今日ここで雑務をして貰います! 良いですね‼」
「三枝係長、彼は新入社員です、この会社の様々な事を体験するのは彼に取って経験に成るはずです、お前もそう思うだろ?」
「ん? まあ……そりゃ確かに…………」
「なら決まりだ! お前一先ず地下の資材室に行ってこい、俺が連絡して置いてやる、今日は一日そこで仕事しろ!」
「まあ、良いけど…………」
何か変な感じがするな? まあ資材室と言うからには力仕事なのかもな?
そして俺は地下の資材室に出向いた
「総務部から来た松田です、ここを手伝えって事で」
「ああ、柴田主任の被害者か…………」
「被害者? どういう事です?」
「来れば解るよ、私は菅野だ、この資材室の課長だ、君にやって貰うのは向こうの仕分け作業だ」
そこで俺が見た物は…………宝の山だった…………
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます