第5話 グレイ編 渋々の保護


「さて、魔界の事情も分かったところで、今後の方針を決めたいと思う」


 緊張の解けた顔でホープが、そう切り出す。

 目の前の魔族の少女、フェテレーシアは敵ではない。

 だが、魔族の多くが人間を恨んでいる、あるいは恐怖している事実は覆らないのだ。

 これから魔族が住まうこの世界で神様についての研究をするというのなら、その事実への対処をしておかなければならない。


「と、言っても、別に大したことじゃない。ルイ、例の石はまだ持ってるね?」

「勿論。あんなことがあったとはいえ、手放すようなヘマはしないよ」


 ポケットから石を取り出す。

 黒く輝く石は、先刻の重さも硬さも失い、本来の姿へと戻っていた。


 世界に住まう以上、物理法則に従のうが万物の義務だ。

 魔術という歪んだ法則ルールは、術者が操作を手放した時点で、疾くもとの物理法則へと上書きされる。

 先ほどこの石に掛けた強化も、世界による修正によって、その効果を失ったのだ。


「そいつは結構。では、もう一度、その石に強化を掛けて、世界の穴を開いておくれ」

「……あぁ、そりゃそうか」

「うん。ボクが先走ったせいだけど、本当なら準備を整えてから来るべきだったんだよね」


 一瞬理解が追いつかなかったが、考えてみれば当然のことだ。

 というより、穴を潜る前には俺自身心配していた事でもある。

 地球の何処かであるかも怪しい場所に、何の備えも無く飛び込んでしまうのはどうなのかと。


「まぁ、その石があれば穴なんていつでも開けられるからって思ってたのもあるけどね……ホントだよ? でも、魔術を使う以上、そこは配慮すべきだったよね。師匠として至らないというか、不甲斐ないというか」


 申し訳なさそうに頭を掻きながらいう師匠。

 配慮、というのは魔術に伴う痛みの事を言っているのだろう。


「気にするなよ。こんなの、魔術師として当たり前のことだしさ」


 たかだか強化の魔術であれだけの痛みを感じるとは思わなかったが。

 魔術に伴う痛みはみちを通る魔力の量によって増減し、魔術によって必要となる魔力はどれほどの規模で魔術を行使するかによって変わってくる。

 

 複雑であればあるほど大きく。

 大規模であればあるほど大きく。

 分かやすくゲーム的に例えるならば、上位の魔術、使用するMPが多ければ多いほど、魔術師が感じる痛みも大きくなるといった具合だ

 

 その点で言えば、強化なんてさほど大それた魔術ではない。

 物質の材質に働きかけ、自らを補強する要素を吸い寄せる性質を与える程度の、単純かつ小規模なものだ。

 

 だから、その程度の魔術行使であれほどの痛みを感じたのは予想外ではあった。

 絶縁体……とは言わないまでも、高抵抗の物質に無理やり電気を流そうとするような無茶さというか……、そんなもののせいで思った以上に苦しかったように思う。


 でも、魔術に伴う痛みなど、魔術師ならば大なり小なり覚悟すべきことではある。

 意図しないものではあったが、ホープに魔術を習った時から、その覚悟を忘れたことは無い。


「そう言ってもらえるのなら何よりだ。それと、申し訳ないけど、準備が整ったら整ったで検証したい事も多い。後何度か穴を空けてもらうことになるけど、大丈夫かな?」

「検証したい事……?」


「例えばだけど、穴はどこに空くのか、とかね。ホラ、今回は草原……グレイラディとやらの領地に空いたわけだけど、穴が開く場所の法則性が分かったらいろいろと便利じゃない?」

「法則性……?」

「そ、法則性。たとえば、前回穴を開いたところから出て来られるのなら、セーブポイントみたいな使い方が出来る。調査を一端切り上げたら元の世界に戻って、しっかり準備を整えたら調査を再開出来るような便利な代物なら、是非とも有効に活用すべきだろう」


 なるほど、次に出られる場所が自分の都合のいいものだと判っているのであれば、利用しない手はない。


「逆に、あの草原からじゃないと出られないとか、完全にランダムだとしたら使用を控えなくちゃいけない。前者はまだ不便って話で済むけど、後者は特にね。ほら、火山に繋がって溶岩が穴から流れ込んでくるとか、深海に繋がって鉄砲水に流されるなんてことも考えられるわけだし」


 うわ、考えてみればそんなのもあり得るわけか!

 つくづく、最初に草原と繋がったのが幸運だと思う。

 その結果バシアスなんてのに襲われたのは不運だったが、まだ可愛い事態だったのやもしれぬ


「……? ……??」


 ワケが分からないと言った様に、フェテレーシアは首をかしげている。


「あぁ、こっちの話だよ。俺達は一旦元の世界に帰ろうかなぁって」

「え!? そんなことできるの!?」


 ……? 

 どういう事だろうか。

 そりゃぁこっちに来ることが出来たのなら、帰ることくらいできるだろう。

 

「出来ると思うぞ。実際、これを使ってこっちにやってきたわけだし」

「そうなの!? あ、あのさ! 私も行けるんなら一緒に行っていいかな!?」


 目を輝かせてフェテレーシアが俺に詰め寄る。

 興奮気味に肩に掴みかかられ、ぐわんぐわんと頭を揺さぶられる。

 回る視界、脳がシェイクされてこのままだと頭が取れ――!?


「る、ルイ!? 大丈夫かい!?」

「あ、ゴメン……! でも、私、人の世界って言うのを見てみたくて……!」


 せき込む俺に、しょぼんと目を伏せて謝る少女。

 まぁそれは良いが、どちらかと言うと突然の豹変ぶりに驚いた。


「げほっげほっ……お、俺は別にいいけどさ。フェテレーシアは俺達の恩人だし。ホープはどう思う?」

「うん。向こうで目立つようなことをしなければ大丈夫じゃないかな? けど、君が向こうの人間に見つかって、面倒ごとに巻き込まれても助けられる保証はないから、そこだけは気を付けてね」


 魔族を人の世界に連れて行くことに、思うことが無いわけではない。

 だが、悲しいかな俺達は命を救われた身分だ。

 恩人の頼みは可能な限り聞いてあげたいのが人情なのだった。


「よし、じゃぁ外に行こうか」

「ん? なんでだ?」

「いやさ、さっき言ったじゃない? もしかしたら火山とか深海に繋がっちゃうかもしれないって。それ、魔界こっちから向こうに帰るときにも同じことが言えるかなぁって思ってさ」


 そりゃごもっとも。

 不運にも変なところに繋がって、恩人の家を吹き飛ばしてしまったら、今度こそ気まずさで死んでしまいます。


◇◇


 外に出て、わくわくと飛び跳ねながらこちらを見ているフェテレーシアと、ホープに見守られながら、右手を肩の高さにかざす。

 手の中に例の石を握りしめ、力を抜いて息を吐き出す。


「頑張ってねー!」


 頑張るも何も、強化の魔術は訓練で何度もやってきたことだ。

 最早馴染み切ったとすら言っていい練度を持つ以上、痛み以外に憂慮する要素がない。

 緑の髪を揺らしながら、ブンブンと手を振っている少女。

 彼女が人間の世界に何を夢見ているのかは知らないが、それだけ楽しみなのだろう。


「あいよ、んじゃぁ始めるぞ――――白界彩色デザイア・エア


 目を閉じて、小声の詠唱と同時に自らの内に沈み込む。 

 ……普段の練習通り、術式の構築は速やかに成った。

 体は路となり、世界から魔力を呼び込み、式へと流していく。

まりょくが、水車しきを回そうと流れ込み、なぜかその一切が、弾かれた。


「――――!?」


 ……おかしい。

 普段ならない手ごたえ、固く閉ざされた透明の扉に阻まれたように、魔力は式に流れ込まないまま世界へと還っていく。


「どうした、ルイ?」

「いや、なんか上手く魔力が流れないって言うか、式が重いというか……」


 言いながら、流し込む魔力を増やしていく。

 それに伴い痛みは増していくが、それでも強化の術はこれっぽっちも起動してくれない。


「ぐ、――ぅう――――!!」

「ちょっと、ルイ!?」


 フェテレーシアの声に構うことなく、さらに魔力を流していく。

 重い。

 重い。

 まるで鉄の門を一人で押している様だ。

 懸命に力を振り絞っても、びくりとも動かない重量を相手にしている気がする。


「が――――ぁ、うぁ――――!!」

「いい! もういいから! ルイ、ストップだ! もう止めろ!」


 苦しむ俺を見かねた様に、ホープが制止の声を上げる。

 瞬間、ばちんと弾かれるように、無理やり魔術行使を中断した。


「――――な、なんで……ゲフッ……」

「大丈夫!? ルイ、しっかりして!」


 フェテレーシアが身を案じるように、駆けよってくる。

 背骨から軋むような痛みに涙を流しながら、今の出来事について考える。

 なんで、なんで、なんで……?

 いつも通りに組み立てた強化が失敗した。

 術式は問題なく構築したはずなのに、上手く魔力が流れなかった……いや、魔力は流れたが、式が上手く回らなかったのか。


「くっ……もう一度、もう一度だ……!」


 とにかく、これを成功させなければ話は進まない。

 今回はたまたま何かを見落としただけだ。

 きっと慣れた魔術と侮ったせいで式の構築が雑になっていたのだろう。

 今度こそ、しっかりと集中して行わなければ――――!


◇◇


「さて、今後の方針について話し合おう」


 先ほどと同じ言葉を、ホープは再び繰り返した。

 ……結果的に、強化の魔術は成功しなかった。

 何度やっても上手くいかず、念のためホープに替わってもらったのだが、ホープの強化の魔術も起動せず、彼は首を横に振った後、


「……無理だね。これ、このままじゃ僕らは動かせない」


 そんな、絶望的なことを言ったのだ。

 そして今、その事実を受け入れた上で、これからの事について話し合うことにしたのだ。


「分かってるとは思うけど、もとの世界に帰って準備を整えるってことすら、今のボク達には出来ない」


 俺達はこの石を使って、魔界へとやってきた。

 恐らく、この石は元の世界と魔界を繋ぐ効果を持つのだろう。

 だが、理由は分からないが石は魔術を受け付けなかった。

 それはつまり、元の世界に帰る事すらできないという事でもある。


「かといって、安易に街などに近づくことも出来ない。魔族はボクら人間を嫌っているそうだからね。別に、疎まれる程度の実害ないものなら、気の持ちようでどうにかなるけど、バシアスってやつみたいに突然襲い掛かられることだって考えられる」


 フェテレーシアの話では、バシアスみたいなのは特に過激な例らしいけど、だからと言ってそういう魔族に遭遇しない保証はない。

 加えて、バシアスもフェテレーシアもとんでもない魔術を使っていた。

 二人とも、類稀たぐいまれなる実力者っていう可能性もあるが、楽観はできない。

 たまたま人間を強く憎む魔物に出会ってしまったら、何もできずに殺される可能性だってあるのだ。


「でも、それならどうするの? 貴方たち、何か考えはあるの?」


 フェテレーシアが、形の良い眉をひそめて心配そうに尋ねてくる。

 彼女の期待を裏切ってしまったというのに、フェテレーシアは随分と親身になってくれていた。


「んー、野宿をメインに……食料は自然から頂いてどうにかする、とか?」


 自分で言っておきながら、現実的ではないなと思う。

 1日2日ならばともかく、21世紀の文明社会で生きてきた自分達が、突然いつ終わるとも知れないサバイバル生活を突きつけられて耐えられる自信はない。

 いや、いずれは慣れるかもしれないが、それまで生き延びられるか分からないし、なによりそれではホープの研究を手伝うどころではない。

 

 けど、魔族と極力関わらないためには街や村には近づけない以上、魔界の誰にも頼らない手段などこれくらいしか考え付かない。


「流石にそれは厳しいと思うな。で、ボクに一つ考えがあるんだけど……」


 そりゃそうだろう。

 俺の意見はあまりにも現実的ではない。

 言った俺自身が、実現できるか怪しんでいるのだから、こうして否定されるのも分かり切っていた。

 でもまぁ、ホープには何かしら考えがあるようだし、きっと妙案を導き出してくれるだろう……


「流石に、この事態はボク達だけではどうしようもない。だから、君に助けを求めたいんだ。いいかい、フェテレーシアさん」


と思っていた奴の口から、とんでもなく他人任せな答えが飛び出した。


「………………え!? 私!?」


 すんごいびっくりしてるフェテレーシア。 

 まぁ、あれだけ思わせぶりな態度を取っておいて、急に自分の所に話題が飛んでくるとは思わないだろう。


「そうだよ。フェテレーシアさん。ボク達にはこの世界の知識もなければ、頼れるものも無い。そんな中で、多くの魔族の敵意を躱していかなきゃいけないんだ。けど、ボク達だけではそんなことできやしない。貴女だけが頼りなんだ。この通り!」

「いやいやいやいや! 無理だよ! 私にも私の事情があるんだから! さっき助けたのだって、弱い者いじめみたいで見てられなかったからだし、あそこを助けたらそれで終わりだって思ってたんだよ! 流石に貴方たちの面倒を見るなんて考えても無かったんだから!」


 少女はこれ以上なく慌てふためいていた。

 だが、図々しくもアラサー師匠はどうにか、と頼み込んでいる。

 ……だが、ここまで迷惑を掛けた相手にこれ以上手を煩わせるのはどうなのだろう……。


 ……やはり、流石に多少は自重すべきだろう。

 彼女は恩人だ。

 ただでさえ命を救ってくれた相手に、これ以上の迷惑を掛けるのはどうかと思う。


「なぁホープ。やめとこう。流石に彼女に、これ以上頼るわけにはいけないと思う」

「……じゃぁ、ルイ。君ならどうする? 周囲は敵だらけ、食べ物も安全に身を休める場所も確保できるか怪しい世界で、少なくとも敵ではない存在を見つけて……。その相手に頼る以外に現状を打破できる手段があるのなら、ボクは迷わずその手をとるが」


 珍しく、ホープの声には余裕がない。

 少なくとも、普段の能天気な彼のそれではない。

 現状の深刻さをわかってないのは、確かに俺の方かもしれない。

 頼れるものが他にない状況、いつ襲われるかもわからない現状で、目の前の少女だけは一度俺達を助けてくれた実績がある。

 ならば、俺達に与えられた道は、たとえ迷惑と知っていても、フェテレーシアに頼み込み、苦を微縦に振らせる以外にないのだろう。


「けど、返せるものがないと言ったのも俺達の方だぜ。かといって、働いて返す時間も無いとも言ってたよな。要するに、彼女には俺達を助けるメリットがない」

「さっきとは事情が違うんだよ。元の世界に帰れない今、食べ物すらマトモに確保できないことだって考えられるんだ。この現状は楽観できない。ボク達の命がかかってる以上、優先順位を入れ替えるくらいは必要だろう」


 意見が合わないのは、きっと危機意識の差なのだろう。

 ホープは迂闊だが、一度落ち着いてしまえば現状をしっかり見れる男だ。

 今俺達が置かれた状況は、きっと俺が感じている以上に深刻で、それをホープは正しくとらえている。

 ……けれど、それでも恩人に頼り切るのは違うと思う


「あーもう! 分かった! 分かったから! 条件付きなら考えてあげるから、そういうのやめてよね!!」


 と、俺達の言い合いにフェテレーシアが捨て鉢で割り込んでくる。


「ほ、本当ですか!?」

「だってそう言わないといつまでも喧嘩してそうじゃない貴方たち! まったくもう……」

「いや、そうかもしれないけど……本当にいいのか? これまで世話になりっぱなしだって言うのに……」

「だから、条件付きだって言ったじゃない。流石に、勝手気ままな居候を養っていく気も力も私にはないからね」


 そりゃその通りだ。 

 俺だって、助けてもらっておきながら3杯目もそっと出さないような居候が居付いたらたたき出す自信がある。


「1つは、期日だね。私が無条件で助けるのは1週間の間だけ。流石にいつまでも私は貴方たちを食べさせていく気はないからね。精々、その間に魔族からの信用を築くなり、安全そうな住処を見つけるなり頑張りなさい。そのために、私もある程度なら協力してあげるから」

「うん、それだけでも凄くありがたいです」


 指をピンと立てて説明するフェテレーシアに、ホープが頷く。

 その答えに満足そうに答えると、彼女は説明を再開した。


「よろしい。じゃぁ2つ目ね。と言っても、こっちは特別な措置のようなものだけど。確かに私は貴方たちを養うつもりはないと言った。けど、協力者としてなら話は別よ。1週間を超えて私の助けが必要な場合、それまでに何らかの形で私の役に立てると証明する事。これが2つ目の条件ね。貴方たちが私に協力してくれるなら、それは助け合いでしょう?」


 ……この少女は、本当に優しい。

 命を助けてくれたばかりか、本来抱え込まなくていい筈の俺達めんどうを見捨てないでくれている。

 ホープが目を輝かせてフェテレーシアに握手を求めている。

 その手を困ったような笑顔で握り返す少女を見て、じわりと心の奥が熱くなった。


「それじゃ、ルイもこれからよろしくね」

「あの……本当にありがとうな」

「ん? あぁ……まぁしょうがないよ。命がかかってるんでしょう? せっかく助けたのに野垂れ死にされちゃったら、夢見も悪くなるし。あーあ、軽はずみに助けた私も考えなしだったなぁ。でもまぁ、キリがいいところまでは面倒を見るのも、助けた側の責任なのかもね」


 冗談めかして、少女は蒼の瞳で見つめてくる。

 ならば、この少女の優しさに、少しでも返せるものを作ろうと誓う。

 今のところ不安だらけで、未熟な自分にこの世界で何が出来るのか分からないけれど、

 命を救ってくれた少女に、これだけは心に強く誓ったのだ。


「ありがとう。じゃぁ、これからよろし――――」


 言葉が途切れる。

 大地の揺れと、橙色に染まった世界に3人で目を奪われる。

 窓の外には、天高く昇っていく巨大な火柱があった。

 

 ただならぬ焼却、大気を揺らす破壊音は、俺達にゆっくりと迫る凶兆に他ならなかった。 

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