『願掛け』(お題:願い)


 神社に願掛けをした。作家になれますように。

 霊験あらたかと有名な神社に、しかも三か所。

 大卒後就職し、働きながら創作活動をしている。仕事は順調だ。




 しばらくして異変が起こり始めた。突然異動があった。明らかに苦手部署だ。

 上司は無能、同僚は性格に難アリ。身体を壊した。退職を余儀なくされ自宅療養に。

 具合は悪いが時間はある。体調をみて文章を書き始めた。


 だいぶ復調したので再就職した。

 だが何度転職しても、仕事で成果を出すと必ず『何か』が私を会社から追い出した。

 もう三回目だ。再び求職中の趣味作家に戻る。


 いい加減、気付いた。成る程霊験あらたかだ。神様は『他の道』を徹底的に断っていた。




 願いは、自分で叶えるしかない。

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