だいじにしたい。

きりまる。

第1話 はじめまして。

僕はどうやらなかなか有名なお家に生まれたみたいで、モノ心ついた時から周りにたくさん大人の人がいた。

大人達はこんな、まだ自転車にも乗れないような僕に、羨むような妬むような目を投げかけてはしきりにぺこぺこと頭を下げた。

よく分からなかった。お家はどうやら代々から伝わるえらい家らしくって、毎日忙しいお父さんとお父さんにつきまとってる身体中青あざだらけのお母さんがいた。

僕はと言うと与えられるお菓子を大きなお部屋で付き添いの女の人と愉しく会話しながら食べていた。女の人はまだ若くって、あとから知ったんだけど十代後半だったんだって。更にあとから知ったのは、その女の子はお父さんの愛人だったってこと。

お母さんは毎日お父さんに夜中、叩かれてばっかりだった。お父さんは周りにこのことがバレないように服で隠れるところだけを殴ったり蹴ったりしてた。僕はお母さんが可愛そうだと思った時もあったけど、そのあと腹癒せに殴られてたのは僕だからもう何も思わなかった。


小学生になって、弟ができた。

その頃、難しいことはよくわからなかったけど、お母さんが家から出ていった。

その代わり新しいお母さんが出来て、一つ年下の男の子を連れてきた。名前は

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だいじにしたい。 きりまる。 @akiramewa-hayai

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