視力

 俺には好きな人がいる。このクラスで誰よりも可愛い、セミロングの髪が愛くるしいあの子だ。

 しかし、そんな彼女のことを他の友人に聞いてみても、可愛くなんかない、普通だ、そんなのが良いのか、など訳の分からないことを言ってくる。終いには、「お前は眼鏡の度が合っていないんだ」とも言われてしまった。


 馬鹿だよな。ピントが合ってないのはお前らの方なのに。


 あいつらは、彼女の『本当』が見えないんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る