境界

 なんてことの無い。毎日繰り返しているはずの境界線越えのはずなのに、この日だけは、その境界を特別視する。ある者は祈りながら、ある者は大切な人と、ある者は酔いに身を任せながら寒空の下。見えない境界の向こうに願いを込めて。


 過ぎた事は過ぎた事。だったら、これからをどう生きるのか。


 煩悩を振り払うその音は、境界を越える。

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