第10話
俺たちは着々とクエストを受けていた。
そんなある日街中で......
「おい!これ見ろよ!」
誰かがそう叫ぶと周りの人々はすぐさまその場所によって行った。
「おいおいまたかよ」
「あら。またやるの」
人々からは不安の声が飛び交っていた。
「前回は何人死んだんだっけ?」
「確か10人ぐらいじゃねーかな」
「今回も失敗するんかな」
「今回は何人死ぬんだろうな」
人々からは死ぬや失敗などの声が飛び交っていた。
「しかも2日後にやるって嘘だろ?!」
人々はとても驚いた様子だった。
人々が解散した後俺たちはその場所へと歩いて行った。
なにかの貼り紙が貼ってあった。
よく見て読み進めていると俺は衝撃を受けた。
「勇者......召喚......」
俺の頭の中は真っ白になっていた。
「......さん!.........んさん!慎さん!」
「あっ、なんだ......?」
「なんだじゃないですよ!貼り紙を見たまま放心状態だったんですよ!」
「すまん......悪い」
「どうしたんですか?」
「いやちょっと今回は何人の人が犠牲になるんだろうと思ってな」
「そうですか」
「それじゃ行くか」
俺はこの時一つ頭の中に浮かんだ。
それは過去に1度召喚をおこっていて失敗していると言っていたから俺はこの地に勇者として召喚されたのではないかということ。
「まぁ深く考えるのはやめよう」
特に何にもなく日が過ぎ去った。
いよいよ勇者召喚当日。
街では不穏な空気が流れていた。
家々の戸は閉まっており賑やかだった中央通りに人の気配はなくお店も閉まっていた。
その頃宮殿内では......
「王様。あと1時間後に決行です」
「ふむ」
「前回での失敗を踏まえて今回は優秀な魔導師を揃えておきました」
「おー。それは期待できるな」
「あと魔導力の補給も完了しています」
「分かった......」
「今回は成功するといいのですが.........」
「そうじゃな......」
俺たちはその頃ギルド内にいた。
朝街に出ていたら心優しいおじさんが家から出てきて外に出てると危ないと言われた。
理由は分からないがおじさんはとても怯えていた。
「理由は分からないが勇者召喚はとてもリスクが高いんだな」
「そうみたいですね」
「理由をおじさんに聞けなかったからギルドの職員の人に聞いてくるわ」
「はい!私はここで待ってますので!」
俺は階段を降りてクエスト受付に行った。
「あのー?」
「はい!クエスト依頼は今日はありません」
「いやちょっと聞きたいことがあって」
「はい?なんでしょうか?」
「何で皆さん家の中に閉じこもっているんでしょうか?」
「!!!」
今まで和やかだったお姉さんの顔色は怯える小動物みたいになっていた。
「あ、いや別に無理して話さなくていいですよ」
「いや大丈夫です......」
「そうですか」
「ではお話しますね」
それからお姉さんは過去の勇者召喚で起こった出来事を話し始めた。
勇者召喚まであと30分......。
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