第6話
夜が明けすっかり当たりは明るくなっていた。
起きてテントを畳み馬車へと乗り込んだ。
馬車の中で朝食を食べまた馬車に揺られて進んでいく。
道中何事もなく1日が過ぎていった。
そして次の日......
「あと1時間で王都に着きますよ」
「分かりました」
馬車の運転手から声がかかり俺たちは降りる準備を始めた。
「やっと王都に着くな」
「そうですね。結構長かったですね!」
「あぁそうだな」
王都に着くまでに俺たちはまず最初にやることを決めた。
まず最初にやることは宿探しだ。
俺はとにかく休みたかった。
次にやることはとりあえずギルドに行き冒険者登録をすることに決まった。
着くまでに楽しい話やこれからのことも話した。
そして遂に王都の門にさしかかろうとしていた。
「おぉー!王都すげーな!」
「確かに凄いですね!」
まるで別の国のようだった。
当たりはお祭りみたいに賑わい冒険者らしき人商人らしき人街に住んでいる人がたくさん見受けられた。
馬車が止まり俺たちは荷物を持ち降りた。
馬車の運転手に宿の場所を聞き歩いた。
宿までは数分で着いた。
「よし。入るか」
「はい。そうですね!」
扉を開き中へと入る。
中へ入ると受付があった。
「それじゃ私がやってきますね!」
「あぁー」
シャルロットが受付へと歩いていく。
受付に着くとシャルロットは話をし始めた。
何やら何かあったようでこちらに戻ってきた。
「あの慎さん」
「ん?なんだ?」
「あの、ギルドに冒険者登録をしていると宿代が安くなるみたいなんですが?」
「そうか。どーしようか」
「私的には安くしておきたいところなんですが」
「じゃあそうするか」
予定とは逆になってしまった。
冒険者登録を先にすることになった。
シャルロットが受付の人に言いに行き俺たちは宿を出た。
「ギルドはここから大通りに出て真っ直ぐ行き左を曲がるとあるらしいですよ」
「そっか。じゃあ行くか」
俺たちは歩き始めた。
大通りに出ると人がたくさんいてとても賑わっていた。
街の人に祭りなのかと聞くと祭りではなく王都はいつもこんな感じなのだとか。
ギルドには5分ぐらいで着いた。
三階建てぐらいの大きさで旅館程度の大きさの建物だった。
石や木で出来た建物だった。
扉を開き中にはいると中にたくさんの冒険者らしき人達がたくさんいた。
俺達から見て左側は飲み食いが出来る場所になっていて右側はクエストや冒険者登録が行える場所となっていた。
受付付近まで行くと一人の女性が近寄ってきた。
「ギルドへようこそ。冒険者登録をしたい方は奥側の受付から。クエストを受けたい方は手前側にお願いします」
「はい。分かりました」
俺たちは冒険者登録をしに来たので奥側の受付へと歩いていった。
二つ程受付が出来る場所があったのでシャルロットと俺は別々に別れた。
「ギルドへようこそ。冒険者登録に来たのですね」
中からは女性の職員が対応をしてくれている。
よく見てみるとその女性はネコミミだった。
「はい。冒険者登録に来ました」
「このカードに貴方のお名前を書くのと能力を確かめるので毛髪を1本お願いします」
毛髪?ちょっと驚いたがよく考えてみればおかしくはない。
異世界における能力検査は大体血か毛髪か手をかざすなどだからな。
「はい。どうぞ」
「ありがとうございます。少しお時間がかかるので少々お待ちください」
そう言って彼女は奥へと行ってしまった。
シャルロットは俺より少し早く終わっていたようで待っていた。
「シャルロットはもう終わったのか?」
「いえまだです。能力の検査がまだです」
「そういえばさ能力検査ってなにやるんだ?」
「職員に聞いた話では基本ステータスの表示と
「そうか。属性判定とはまたべつなんだな」
「そうらしいですね」
俺達が話していると職員にシャルロットが呼ばれた。
「じゃあ先行きます。後で会いましょう」
「あぁ。後でな。」
シャルロットは受付口へと向かって行った。
それから数十秒後俺もネコミミ女性職員に呼ばれ俺も受付口へと向かう。
俺は外には出していないが内心めっちゃ緊張している。
なぜならこの判定で今後の戦いでの勝敗が変わるからだ。
ステータスが高ければ魔法を使いこなした上で近距離戦闘も出来る。
ステータスが低ければ魔法での攻撃しか出来なくなる。
まぁはっきり言ってステータスはどうでもいい。
1番肝心なのは特殊能力だ。
魔法以外の事が出来たり、世界に一つしかない能力が手に入るからだ。
特殊能力で今後の戦い方が変わることもあるだろう。
俺は受付口の前に立った。
「このカードを見れるのは当人だけですので」
そう言われて封筒を渡された。
「あと一つ。あまり人に口外しないことをオススメします。人に話すと対処とかされてしまいますので」
「丁寧なご説明ありがとうございます」
「いえいえ。それでは頑張ってくださいね」
俺はシャルロットが待つ方へ歩いて行った。
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